Arm対Qualcomm 泥沼化した特許係争はどう着地するのか:大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ)
今回は、「ライセンス契約の解除通告」まで発展してしまったArm対Qualcommの特許係争と、好調なAMDにおいて唯一、懸念が残る部門の業績を取り上げる。
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10月を通してみると、業界的に一番話題になったのはIntelの第3四半期決算である。そうでなくても囁かれている他社による買収の話がまた湧いてくるのはまぁ仕方がない事ではある。ただし第3四半期は売上高133億米ドル、粗利率18%、EPSが−0.46米ドルと売上金額はともなく内容が酷かった(これは10nm世代のラインを全部減価償却した事に起因する)が、第4四半期は売上高こそ133億〜143億ドルとそう変わらないが、粗利率は39.5%、EPS 0.12米ドルとだいぶ健全化されるという強気な見通しを語っており、まずはこの見通しが達成できるかどうかを注視する、という感じに落ち着いている。これが駄目だと本当に買収だの企業分割だのの圧力が高まりそうであるが。というわけで、その他の話を2つほど。
Arm vs Qualcomm
2024年10月24日、ArmはQualcommに対してArmが提供しているライセンス契約の解除を通告した。この一連の流れはこちら(参考:ITmedia PC USER)の記事に纏まっており分かりやすいので、繰り返さない。この後どうなるか?というと、もうここまで拗れた交渉がそう簡単に解決するはずもないし、QualcommやArmが引くとも思えない。Arm側からすれば同社のライセンス戦略の要となる話であるから、ここで引いたら他社へのライセンス契約に影響が大きい。そう簡単に引くことは出来ないだろう。
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