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Artisan IP売却はArmの「路線変更」の兆しなのか:大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ)
Cadence Design SystemがArmのArtisan Foundation IP事業を買収する。この件に関してArm側からの発表は何もない。Artisan Foundation IPは、Armのビジネスと相性がよいものだったが、なぜこれを手放すのだろうか。
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Armからは「発表なし」のArtisan売却
4月16日、ArmのArtisan Foundation IPのビジネスを丸ごと、Cadence Design Systems(以下、Cadence)が買収する事が発表された。ちなみにArmからは本件に関して一切リリースが出ていない。5月7日に開催された四半期決算報告の中でも、特に言及されなかったようだ。
もともとArtisan Foundation IPは、米Artisan Componentsが開発していたものだが、2004年8月にARMが会社ごと買収する形で入手したものである。当時のArmのラインアップで言えば、アーキテクチャをARMv5からARMv6にシフトしていた時期にあたる。ARMv5にあたる「ARM7EJ/ARM9E」が2001年、「ARM10E」のリリースが2002年であり、これがARMv4ベースの「ARM7TDMI」とか「ARM9TDMI」のコアを少しづつ置き換え始めていた状況だが、「ARM11」はさらに高性能ということで2004年頃から少しづつDesign Winが増え始めていた時期だった。
なぜArmはArtisan IPを手に入れたのか
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