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半導体製造ラインの立ち上げ迅速に、日本IBMが京都に開発拠点:IBM SiView Standardの開発拠点に
日本IBMは、京都市下京区に「京都リサーチパーク事業所」を2025年7月22日付けで開設する。この事業所はIBM Researchの半導体研究および、半導体生産を支える製造実行システム「IBM IndustryView for Semi-Conductor Standard(IBM SiView Standard)」の開発拠点となる。
半導体生産を支える「製造実行システム」などの開発拠点に
日本IBMは、京都市下京区に「京都リサーチパーク事業所」を2025年7月22日付けで開設すると発表した。この事業所は、IBM Researchの半導体研究および、半導体生産を支える製造実行システム「IBM IndustryView for Semi-Conductor Standard(IBM SiView Standard)」の開発拠点となる。
IBM SiView Standardを活用すれば、半導体製造ラインの初期立ち上げから量産が安定するまで、迅速に行うことが可能となる。これによって、製造実行システム(MES)とプロセスを変革でき、統一されたシステムによってサプライチェーンの管理を改善できるという。
京都地区には半導体デバイスや半導体材料、製造装置メーカーおよび大学など、関連する企業や研究機関が多く存在する。日本IBMでは今回設ける開発拠点を中心に、新たな協業やオープンイノベーションを積極的に展開していく計画である。
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