光電融合デバイスに対応した干渉露光装置を開発、ウシオ電機:露光性能は維持し露光安定性を実現
ウシオ電機は、独自の補償光学系によりピッチ精度0.01nmを達成するとともに、位相シフト構造を形成する機能を備えた「干渉露光装置」を開発した。2027年春にも販売を始める予定。
独自のピッチ補償光学系と、位相シフト構造の形成機能を搭載
ウシオ電機は2025年8月、独自の補償光学系によりピッチ精度0.01nmを達成するとともに、位相シフト構造を形成する機能を備えた「干渉露光装置」を開発したと発表した。2027年春にも販売を始める予定。
生成AIが急速に普及する中で、データセンターにおける電力消費の増加が課題となっている。これを解決する方法の1つとして、電子回路と光回路を統合した光電融合デバイスの採用が注目されている。ところが、光電融合に用いられる分布帰還型レーザー(DFB-LD)は、供給が追いついていないという。回析格子の形成に用いる電子線描画(EB)装置の生産性が低いためである。
そこで注目されているのが干渉露光技術である。ただ現状では、「露光品質が安定していない」「ピッチ精度が低い」「位相シフト構造が形成できない」といった課題もあり、量産ラインへの導入までは至っていなかったという。
今回開発した干渉露光装置は、これらの課題を解決した。光源には波長266nmの光を発生させるDPSS(LD励起固体)レーザーを、フォトレジストに化学増幅型KrFレジストを、それぞれ用いた。これにより、露光性能を維持しながら安定した露光品質を実現した。
また、独自の補償光学系を搭載し、DFB-LDの回折格子に求められる0.01nmというピッチ精度を達成した。さらに、高度に制御されたデジタルホログラフィック素子を用い、従来の位相シフト層と等価な機能を備えたCPM構造を実現した。
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