「CEATEC 2025」14日に開幕 大臣賞はシャープ/NTTドコモ/村田製作所:810社が出展(1/2 ページ)
エレクトロニクスとITに関する総合展示会「CEATEC 2025」が2025年10月14〜17日、幕張メッセで開催される。主催の電子情報技術産業協会(JEITA)は同月7日に記者会見を開き、開催概要と「CEATEC AWARD 2025」の結果を発表。CEATEC AWARD 2025の大臣賞はシャープ、NTTドコモ、村田製作所が受賞した。
エレクトロニクスとITに関する総合展示会「CEATEC 2025」が2025年10月14〜17日、幕張メッセで開催される。主催の電子情報技術産業協会(JEITA)は同月7日に記者会見を開き、開催概要と「CEATEC AWARD 2025」の結果を発表した。
810社/団体が出展 「半導体人生ゲーム」など多彩な特別展示も
CEATEC 2025の出展者数は810社/団体で、うち318社/団体が初出展。スタートアップ/大学研究機関は過去最多の232社/団体が出展する。海外からは29の国と地域の156社/団体が出展予定だ。来場者数は10万人超を見込む。
会場には一般的な展示ブースに加え、特別企画エリアとしてAIに特化した「AXパーク」、複数企業/団体による共創の成果を展示する「パートナーズ&グローバルパーク」、新興企業や教育機関が集う「ネクストジェネレーションパーク」を設ける。
パートナーズ&グローバルパーク内には、大手家電量販店や住宅メーカーらがIoT家電や住宅セキュリティについて提案する「暮らしのDXパビリオン」や、海洋産業でのデジタル技術活用を発信する「海洋デジタル社会パビリオン」も設置。さらに「JEITA半導体フォーラム」では毎年恒例の「半導体人生ゲーム」に加え、新しく「黒ひげ危機一髪」とのコラボレーション展示も体験できる。
CEATEC エグゼクティブプロデューサーの鹿野清氏は「AXパークでは現在のAI技術と未来のAI社会を体験してほしい。暮らしのDXパビリオンではこれからのスマートホームを見てもらえる。海洋デジタル社会パビリオンには養殖業に用いる巨大水槽も持ち込まれ、これまでにない面白い展示になるだろう。JEITA半導体フォーラムでは学生に半導体業界への理解を深めてもらいたい」と期待を寄せた。
「CEATEC AWARD」大臣賞はシャープ、NTTドコモ、村田製作所
会見では、CEATEC 2025にて展示される技術/製品/サービスの中から優れたものを表彰するCEATEC AWARD 2025の結果も発表された。
総務大臣賞は、シャープの「電子制御式フェーズドアレイアンテナ搭載 小型・軽量LEO衛星向け ユーザー端末試作機」が受賞した。海上や山間部などセルラー通信がつながらないエリアでの活用が期待されるLEO(Low Earth Orbit)衛星通信に向けた端末で、スマートフォン設計で培った小型/軽量化技術や通信技術を活用した。選評によると、「今後の社会インフラを支える技術として高く評価され、次世代通信規格において日本の存在感を示せる将来性に大きな期待が寄せられた」という。
経済産業大臣賞は、NTTドコモの「“痛み”の共有による相互理解の深化を実現するプラットフォーム」が受賞した。痛みを感じた際の脳波を計測して波形で痛みを捉え、数値化して他者と共有するというものだ。痛みの感じ方には個人差があるが、NTTドコモが蓄積したデータをもとに個人差を補正するので、「その人が感じた痛み」をそのまま共有できる。選評では「身体的痛みに限らず、心理的ダメージの検知/評価、エンターテインメント分野での応用など可視化されにくい領域での幅広い用途も見込める」と評価された。
デジタル大臣賞は、村田製作所の「AI時代の信頼できる音声入力を実現するマスク装着型デバイス mask voice clip」が受賞。発話時のマスク表面の振動を圧電フィルムセンサーが検出することで話者の声のみを高精度に抽出し、周囲の騒音や他の話者の音声を拾わないというものだ。選評によると「製造業や病院といった騒音環境下やマスク着用が必要な状況での音声入力の次世代インタフェースとして、その活用性が大きく評価された」という。
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