検索
ニュース

キオクシアは2期連続で過去最高更新へ、AI需要追い風NAND市場「26年も需要が供給超え」(1/2 ページ)

キオクシアホールディングスは、2025年度通期の売上高が2兆1798億〜2兆2698億円、Non-GAAP営業利益が7170億〜8070億円、Non-GAAP当期純利益が4597億〜5197億円と増収増益になり、2期連続で過去最高になる見通しだと発表した。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

 キオクシアホールディングス(以下、キオクシアHD)2026年2月12日、2025年度通期(2025年4月〜2026年3月)の売上高が2兆1798億〜2兆2698億円、Non-GAAP※)営業利益が7170億〜8070億円、Non-GAAP当期純利益が4597億〜5197億円と増収増益になり、2期連続で過去最高になる見通しだと発表した。大規模AI投資によるデータセンター/エンタープライズ向け製品の大幅な需要増が成長をけん引した。

※)Non-GAAP指標は、IFRS上の数値から非経常的な項目やその他特定の調整項目を控除もしくは調整したもの。同社グループの経営上の社内指標であり、IFRSに基づく会計項目ではなく、また、監査法人の監査又は期中レビューを受けた数値ではない。

26年の顧客との長期契約「ほぼ合意している状態」

 キオクシアHDは決算会見においてまず、NAND型フラッシュメモリ(以下、NAND)市場の概況について説明。AI用途のデータセンター/エンタープライズ向けがNAND市場の需要拡大をけん引し、「足元および2026年は需要が供給を超える状況が見込まれる」とした。成長ドライバーとして挙げたのは主に3点で、従来型サーバの交換需要が継続していること、AI推論向け需要が引き続き強いこと、ニアラインHDDの供給不足が大容量QLC SSD需要を喚起していることだ。

 一方、スマートフォン/PC向けNAND市場では低価格機種からAI搭載ハイエンド機種へのシフトはみられるものの、部品表(BOM)コストの上昇によってセット台数が減少する可能性があり「今後の動向には注視していく」とした。

NAND市場の概況
NAND市場の概況[クリックで拡大] 出所:キオクシアホールディングス

 そのうえで同社は「需要は引き続き非常に強い状況にあるが、公に入手可能なデータで認識する限りでは、NAND業界の投資規律は継続していて、全体としては需要が供給を上回る状況が予想される」と説明。市場のビット成長率は2025年が10%台半ば、2026年は供給能力の制約が継続する可能性を考慮し、現時点では10%台後半という見通しとした。

 また、2026年の顧客との長期契約(LTA)について「ほぼ合意している状況だ」とも説明した。基本的に販売物量は年間で合意し、販売価格は四半期ごとに交渉するスタンスを踏襲しているが、「一部のハイパースケーラーの顧客からは2027、2028年をスコープに入れた契約の提案、ならびに例えば前払いといった条件の提案もあり、前向きに協議している」とも説明。「これらを総合すると、2026年の顧客の需要は供給をはるかに上回る状況になっているのが現状だ」という。

第3四半期売り上げは「全アプリケーションで過去最高」

キオクシアホールディングスの財務統括責任者である花澤秀樹氏
キオクシアホールディングスの財務統括責任者である花澤秀樹氏 出所:キオクシアホールディングス

 キオクシアHDの2025年第3四半期の売上高は前年同期比20.8%増の5436億円で過去最高を更新。Non-GAAP営業利益も同17.6%増の1447億円、Non-GAAP当期純利益は同17.3%増の895億円でいずれもガイダンスの上限を上回って着地した。

 前四半期比では売上高が21.3%増、Non-GAAP営業利益は66.0%増、Non-GAAP当期純利益は114.9%増だった。ギガバイト(GB)容量ベースの出荷量は前四半期比で1桁パーセント台半ばの増加、販売単価は前四半期からの上昇トレンドが継続し、同10%台前半の上昇となった。同社の財務統括責任者である花澤秀樹氏は「ガイダンス比では、主に販売単価が想定を上回り、為替の追い風も全体の収益に寄与した。物量についてはほぼ想定通りだった」とした。

2025年度第3四半期業績
2025年度第3四半期業績[クリックで拡大] 出所:キオクシアホールディングス

 第3四半期の売上高をアプリケーション別にみると、スマホやタブレット端末向けの「スマートデバイス」は、前四半期比18.4%増の1863億円となった。第8世代BiCS FLASHへの移行が第2四半期から本格化し、堅調な需要が第3四半期も続いた。

 PC/サーバ向けのSSDおよびメモリ製品で構成する「SSD&ストレージ」は、前四半期比22.8%増の3004億円だ。内訳をみるとデータセンター/エンタープライズ向けが約6割で、残りの約4割がPC向けだった。データセンター/エンタープライズ向けは、AIサーバ向けの需要継続に加え、販売単価の上昇を受けて増加。「物量、売り上げ収益ともにデータセンター/エンタープライズ向けとして過去最高を更新した」という。PC向けなどは、販売単価上昇を中心に増収となった。

2025年度第3四半期のアプリケーション別売上高アプリケーション別売上高の四半期推移 2025年度第3四半期のアプリケーション別売上高と四半期推移[クリックで拡大] 出所:キオクシアホールディングス

 キオクシアHDは、第8世代BiCS FLASHの2テラビット(Tb) QLCチップを搭載したSSDについて、顧客認定に向け、122TBおよび245TBモデルを予定通り2025年末に出荷。「2026年内には量産出荷を開始したいと考えている。容量帯によっては2026年前半から量産開始を見込んでいる」と説明した。また、第8世代BiCS FLASHを使用したその他の製品についても、データセンター/エンタープライズ顧客にて順調に認定が進んでいて、「今後もAIニーズに合った新製品の量産、上市を進めていく」としている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る