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TELが掲げる「半導体製造のDX」 最大の課題は何か課題はデジタルツイン(1/2 ページ)

東京エレクトロンデバイス(以下、TED)は2025年12月、製造業向けの技術カンファレンス「TED TECH MEET 2025」を開催した。基調講演では、AIを活用して半導体製造装置やフィールドの生産性を向上する新コンセプト「Epsira(イプシラ)」について紹介した。

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 東京エレクトロンデバイス(以下、TED)は2025年12月、製造業向けの技術カンファレンス「TED TECH MEET 2025」を開催した。基調講演では、東京エレクトロン宮城 執行役員 アドバンストテクノロジーソリューション開発本部 本部長/東京エレクトロン コーポレート技術本部 革新技術開発センター センター長の松島圭一氏が、AIを活用した半導体製造システムについて紹介した。

2030年以降の半導体製造にはAIが不可欠

 松島氏は「半導体の電力問題が叫ばれるなか、東京エレクトロン(以下、TEL)では、デジタル化と脱酸素を両輪で進める必要があると考えている。情報通信技術(ICT)機器やインフラの消費電力を削減するには、半導体の技術進化が必要だ。つまり、グリーン&デジタルの世界を実現できるかどうかは、半導体の出来次第といえる」と述べる。

 2030年以降の最先端半導体では、さまざまな技術革新の登場が想定される。「仮に300mmウエハーを地球サイズに拡大したら、1nmはゴルフボール1個分程度のサイズ感だ。5nmプロセス半導体でいえば、製造においてテニスボール1個分程度の誤差しか許されないことになる。技術革新によって、将来的にはパチンコ玉1個分、原子1個分の誤差しか許されない時代が来るだろう」(松島氏)

 半導体製造装置メーカーとして、加工技術を担保するためには、AIの活用が不可欠だと松島氏は語る。

 「デバイスの複雑化、微細化によって加工のためのパラメーターが増え、人間では処理できない数になっていく。開発のための時間や試行回数も増えるが、メーカーとしては、いち早く製品を展開するためにも開発期間を短縮したいだろう。そして人手やコストもできる限り抑えたい。それをかなえるためには、AIを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)が必要だ」(松島氏)

 半導体の需要が右肩上がりに伸びるなか、2028年までに世界中で107の半導体製造工場が新設されるという。従来以上の生産性を実現するために、研究開発からプロセス立ち上げ、量産運用、サポートまでDXによって効率化したい、という要望が顧客から寄せられるそうだ。

 それに応えるべく、TELはAIを活用したプロセス開発や品質管理、ロボティクスによる生産工程やメンテナンスの自動化で、装置生産性を向上させようと考える。同時にAIを駆使したサポート体制を構築することで、スキルフリーなメンテナンスや、スキルフリーな作業性を提供し、フィールド生産性も向上させたいという。

 そして、AI、ロボティクスを駆使して装置生産性とフィールド生産性を向上させるDXソリューションの新コンセプト「Epsira(イプシラ)」を策定し、全プロダクトに展開すると発表した。

Epsira策定
Epsira策定[クリックで拡大]出所:東京エレクトロン

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