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半導体ウエハーの厚みばらつき改善、リンテックが新装置:26年4月から本格受注
リンテックは、半導体ウエハーの裏面研磨工程における厚みのばらつきを改善する「樹脂塗布プロセス(PCBLプロセス)」を開発するとともに、樹脂を塗布するための装置「RAD-3400F/12」について、2026年4月から本格受注を始める。
バンプのない外周部にUV硬化型樹脂を塗布し段差を解消
リンテックは2026年2月、半導体ウエハーの裏面研磨工程における厚みのばらつきを改善する「樹脂塗布プロセス(PCBLプロセス)」を開発するとともに、樹脂を塗布するための装置「RAD-3400F/12」について、2026年4月から本格受注を始めると発表した。
先端半導体チップの製造工程ではウエハーの裏面を研削し、薄く平たんにするバックグラインド工程が重要となる。ただ、回路面にバンプが形成されたウエハーは、バックグラインドテープを貼り付けた時に中央と外周部に段差が生じ、研磨時にクラックが生じる可能性がある。
そこでリンテックは、バンプのない外周部にUV硬化型の樹脂を塗布することで段差を解消する新たな方法を開発した。この工程で用いるのがRAD-3400F/12である。塗布する樹脂のパターンや塗布する量、幅や高さを調整することができる。これにより、バンプの高さなどが異なるような場合でも、ウエハーの仕様に合わせたカスタマイズが可能である。
樹脂を塗布した後は、従来の製造ラインでバックグラインドテープを貼り、裏面研磨したあとにテープを剥がせば、樹脂とともに剥離できるという。リンテックが供給しているバックグラインドテープ貼付装置「RAD-3520F/12」と連携させてインライン化することも可能だ。
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