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NVIDIA製GPU搭載サーバのコスト/スペックを分析してみた大山聡の業界スコープ(98)(2/3 ページ)

今回はNVIDIAの決算分析に加え、同社製GPUがどのようなAIサーバに搭載され、どんな形や規模で大手ITベンダーのデータセンタに収まるのか、一連の流れについて考えてみた。

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NVIDIAの大手ユーザーであるMicrosoft、Metaの設備投資動向

 なぜNVIDIAの売り上げが伸び続けるのかと言えば、NVIDIA製品を買い支える顧客がいるからである。そこで、NVIDIAの大手顧客であるITベンダーについて考えてみたい。真っ先に思い浮かぶのは、Microsoft、Meta、Amazon、Googleといった「ハイパースケーラー」の各社だろう。彼らは競い合うようにしてNVIDIA製GPUを購入し、自社のデータセンタ内のAIサーバに着々と装備しているはずだ。今回は、中でも特にNVIDIA最大級のユーザーと推察されるMicrosoftとMetaを例に取り上げてみようと思う。

 下図は、Microsoftの四半期決算における「Additions to property and equipment」(有形固定資産の増加額、同社のキャッシュフローデータより抜粋)の推移を示したものである。


Microsoftの設備投資額推移[クリックで拡大] 出典:Microsoft発表資料を基にGrossberg作成

 Microsoftの2025年10〜12月期に支払われた現金は299億米ドル。前四半期まで設備投資額をあまり増やさないようにしていたようだが、この四半期では一気に増加した。Microsoftの最高財務責任者(CFO)は「この四半期のリースを含む設備投資額は375億米ドルで、その3分の2がIT機器向け」とコメントしている。つまり250億米ドル前後はサーバなどIT機器向けに使われたことになる。筆者は、この6割前後がNVIDIAへの支払いに充てられた、と推察している。金額に換算すると約150億米ドル。NVIDIAの決算期は1カ月ずれているが、623億米ドルのデータセンター向け売り上げのうち150億米ドル前後がMicrosoftへの売り上げではないか、と推定されるのである。

 そして下図は、Metaの四半期決算における「Purchase to property and equipment」(有形固定資産の購入額、同社のキャッシュフローデータより抜粋)の推移を示したものである。


Metaの設備投資額推移[クリックで拡大] 出典:Meta発表資料を基にGrossberg作成

 Metaの2025年10〜12月期に支払われた現金は214億米ドル。Metaの売り上げは例年、1〜3月期に季節要因的な理由で下がる傾向があり、それに伴って設備投資額もやや減額されることがあるが、基本的には右肩上がりで投資額を増額している。Metaは「この四半期のリースを含む設備投資額は221億米ドル」とコメントしている。筆者は、このうち150億〜160億米ドルがIT機器向けと推定しており、NVIDIAへの支払額は100億米ドル前後ではないか、と推察している。

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