「失敗する機会」を確保 村田製作所のMLCC新R&D拠点:試作ラインを完備(1/2 ページ)
福井村田製作所は2026年3月、福井県越前市に「セラミックコンデンサ研究開発センター」、通称「C4-Lab.」(シーラボ)を開業した。同施設は村田製作所としては初となる、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の研究開発に特化した施設だ。村田製作所のMLCC研究開発戦略や同施設の活用方針を紹介する。
福井村田製作所は2026年3月、福井県越前市に「セラミックコンデンサ研究開発センター」、通称「C4-Lab.」(シーラボ)を開業した。同社は村田製作所の生産子会社で、積層セラミックコンデンサー(MLCC)などセラミックベースの電子部品の開発、製造を担う。
同年6月、村田製作所はプレス向けに同施設の取材会を実施。村田製作所のMLCCの研究開発戦略や、同施設の活用方針について説明した。
MLCCの用途は多様化 「軽薄短小」以外のニーズも
村田製作所のMLCCの研究開発の歴史について、村田製作所 セラミックコンデンサ事業本部 生産技術開発統括部 統括部長 兼 同本部 技術開発統括部 統括部長の生湯聡氏は「電子機器の進化と共に、軽薄短小という方向性で進化してきた」と語る。これを支えたのは材料を均一に分散させる、それを薄く引き伸ばして積層する、電極材料と一体化させて焼結させるといった要素技術だった。
しかし、今やMLCCに求められる価値は軽薄短小だけではない。AIやロボティクス、自動運転などの技術の発展で、MLCCが使われる環境も多様化し、高温対応や高電圧対応、高信頼性など新たなニーズが生まれてきた。
生湯氏はこうした状況を踏まえ「これまでの延長ではない研究開発が求められる。今後のMLCC研究開発は個々の要素技術の進化だけではなく、材料や工法/設備、設計といった各技術を最適に組み合わせる必要がある」と分析する。「1つの要素を突き詰めると必ず別の要素とのバランスが問われることになるが、それらは対立するものではなく、同時に成立させるべき条件だ」(同氏)
生湯氏はさらに「村田製作所の強みは、各技術を一体として捉え、同時に進化させることで、多様な要求に応えてきたことだ」と語る。
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