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中国最大のDRAMメーカーCXMTがIPOへ 増産とHBM開発で存在感Micronに迫る生産能力、HBM3Eの開発も視野(2/3 ページ)

中国最大のDRAMメーカーであるChangXin Memory Technologies(CXMT)が、大型IPOに向けて動き出した。DRAMの生産能力では2030年までにMicronを追い抜くとの予測もあり、汎用DRAMの増産に加えてHBM3Eの開発も進める。先端HBM市場で大手3社を脅かす段階にはないものの、DRAMの供給構造や価格に影響を与える存在になりつつある。

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EUVなしでDDR5を生産、HBM3Eも視野

 CXMTは2025年にDDR5メモリの生産を開始した。CXMTは2019年の輸出規制によってASMLの極端紫外線(EUV)リソグラフィ装置を獲得できなくなっていたので、最先端のリソグラフィ装置を使用できない状況だった。それにもかかわらず、旧式の深紫外線(DUV)リソグラフィ装置とマルチパターニング技術を活用し、EUV技術を使えない制約を補って生産を進めた。

DDR5 DRAMチップは16Gビット品と24Gビット品を用意し、最大8000MT/秒のデータ転送速度に対応する
DDR5 DRAMチップは16Gビット品と24Gビット品を用意し、最大8000MT/秒のデータ転送速度に対応する[クリックで拡大] 出所:CXMT

 こうした取り組みを進めるとともに、CXMTはDRAM技術を高め続けている。例えば、メモリ密度の飛躍的な向上、レイテンシの低減、電力効率の改善に向けて、DRAMチップへのウエハー間ハイブリッド接合技術の導入を検討している。この技術では、メモリチップのデータを保存するメモリセルと、それを制御するロジック回路を別々のシリコンウエハー上に形成した後、先端パッケージング技術を用いて垂直方向に接合する。

 CXMTは、汎用DRAMから広帯域メモリ(HBM)の生産へと段階的に事業領域を広げている。SemiAnalysisによると、CXMTのHBM向け月間ウエハー投入枚数は、2027年に5万5000枚、2028年には10万枚に達する可能性がある。ただし、同市場調査会社は、CXMTのHBM技術はまだ成熟途上にあることから、当面は生産能力の大半を汎用DRAMに振り向けることに経済合理性があるとも指摘している。

 それでもCXMTは、AIインフラや高性能コンピューティング(HPC)システム向けメモリの次の主戦場として、HBM技術に狙いを定めている。SemiAnalysisは、CXMTがHBM3を飛び越え、HBM3E技術に注力する可能性があると予測している。

 Alibaba、Baidu、ByteDanceといった中国の大手AI企業にとっては、CXMTが本格的なHBMメーカーになる前の段階でも、同社の製品を利用する価値があるだろう。CXMTは2026年7月、ByteDanceと総額70億米ドル相当の5年間のメモリ供給契約を締結した。

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