Waymoが3.5億kmの走行データで導いた「完全自動運転10の学び」:包括的エコシステムが必要(1/3 ページ)
自動運転の技術開発およびサービス展開を行うWaymoは、計3億5000万km以上の完全自動運転の走行データから導き出した「自動運転のAI開発における主要な10の学び」を紹介した。
自動運転の技術開発およびサービス展開を行うWaymoは2026年8月19日、メディア向け説明会を開催し、配車サービスや実証実験など、計3億5000万km以上の完全自動運転の走行データから導き出した「自動運転のAI開発における主要な10の学び」を紹介した。
Waymoが考える「自動運転AI開発の10の学び」
Waymoは、Googleの自動運転プロジェクトをルーツとする企業だ。カメラやレーダー、LiDARとAI搭載ソフトウェアを統合した自動運転システム「Waymo Driver」を開発していて、2026年現在、米国の10地域で自動運転の配車サービスを提供している。
Waymoによる自動運転のAI開発における主要な10の学びのうち、1個目が「マルチモーダルセンサーは不可欠」ということだ。カメラ/レーダー/LiDARのセンシングデータを融合することで豊富かつ堅牢性、冗長性を有するデータを得られる。センサーは互いの弱点を補完しあい、前例のない状況への対応能力も高まることから、Waymoではセンサーのコスト効率を高めるアプローチを取る。
2個目が「高精度マップを使う」こと。自動運転ではマップデータを使うべきか否か、という議論がなされるが、Waymoはマップを1種のセンサー、記憶データとして捉えているという。WaymoのVice President of Onboard Softwareを務めるSrikanth Thirumalai氏は「マップなしでも走行できるが、視界不良などの状況では補完的な情報になり、リアルタイム処理能力を通行止めなど新しい事象に集中できる。安全を最優先にするため、意図的に設けた冗長性だ」とする。
3個目が「モデルの数を減らして大きくする」ことで、初期の自動運転で用いられてきたタスクごとの個別モジュールを用意する方式は、システムが大きくなるにつれて複雑になる。そこでWaymoは大規模かつ汎用的な基盤モデルへの集約をすすめてきた。ただしブラックボックス化しないよう、独立したAIベースの検証レイヤーを搭載する。これが4個目の「ブラックボックス化を避ける」だ。
5個目は、車両の選択する行動に応じてシミュレーション世界の状況も変わる「クローズドループシミュレーションの重要性」。走行データを読み込ませて学習させるオープンループシミュレーションは、他の車両や人間は録画通りの動きをするだけのため、道路上での複雑な相互作用やレアケースを学習させるにはクローズドループシミュレーションが不可欠だとする。
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