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通信で磨いた「小型高容量」がAIサーバで武器に 京セラのMLCC戦略基板埋め込み型も強化(1/2 ページ)

AIデータセンターの拡大に伴って、サーバに搭載する積層セラミックコンデンサー(MLCC)の需要が高まっている。京セラは、スマートフォンなど通信市場で培ってきた小型高容量化技術を生かし、AIサーバ向け製品を強化。基板埋め込み型MLCCも展開し、2025〜2031年には生産設備に1000億円を投じる計画だ。

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 京セラは、AIデータセンター/サーバ向けの積層セラミックコンデンサー(MLCC)事業を強化している。同社は2026年8月24日、先端半導体/AIデータセンター分野の製品に関するプレス向け説明会を開催し、AIサーバ向けコンデンサーの市場動向や製品戦略について説明した。

 京セラは、MLCC市場が2025〜2030年に金額ベースで年平均9.5%成長すると予測している。AIデータセンターと半導体市場が主な成長ドライバーになるとの見方だ。

コンデンサー市場の成長予測
コンデンサー市場の成長予測[クリックで拡大] 出所:京セラ
AIサーバ向けの戦略
AIサーバ向けの戦略[クリックで拡大] 出所:京セラ

 AIサーバでは、GPUなどの演算性能向上に伴って消費電力が増大するほか、高速化によって伝送損失の影響も大きくなる。一方、搭載する部品点数の増加によって基板上のスペースも圧迫される。そのため、電源を安定化するデカップリング用途のコンデンサーには、高容量化だけでなく小型化や高密度実装への対応も求められている。

通信で培った「小型高容量」がAIサーバで強みに

 こうした需要に対して、京セラが強化しているのが小型高容量MLCCだ。データセンター向けの最先端品は技術難易度が高く、対応できるメーカーが限られているという中で、京セラは0603サイズで10μF、1005サイズで47μFの製品を発売している。

京セラの小型高容量MLCC
京セラの小型高容量MLCC[クリックで拡大] 出所:京セラ
砂時計に入った10万個のMLCC。左から1005サイズ、0603サイズ、0402サイズ
砂時計に入った10万個のMLCC。左から1005サイズ、0603サイズ、0402サイズ[クリックで拡大] 出所:京セラ

 国内にはMLCC大手が複数存在するが、京セラは通信市場を主力としてきたことが差別化につながっているとする。他の大手メーカーが車載を含む幅広い市場を対象とするのに対し、京セラはスマートフォンなど通信機器向けを中心に事業を拡大してきた。通信機器では小型かつ高容量のコンデンサーが求められることから、同社も小型高容量技術に注力してきたという。

 この技術が、AIサーバで高まる小型高容量MLCCの需要にも生かせる。京セラ 電子部品事業本部 コンデンサ事業部 大鈴英之氏は、通信向けで培ってきた技術をAI市場にも展開できるとして、「今のわれわれにとってはビッグチャンスだ」と語った。

 一方、2021年に完全子会社化した京セラAVXは車載や医療など、京セラとは異なる領域でもコンデンサー事業を展開してきた。今後は京セラの小型高容量技術を京セラAVXの車載向けMLCCなどにも展開し、両社の製品を組み合わせてポートフォリオを拡大する方針だ。

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