「2世代先」を狙う 京セラのセラミックパッケージ戦略:高周波技術と30年以上の実績が強み(1/2 ページ)
生成AIの普及やAIクラスタの大規模化に伴い、データセンター内外を結ぶ光通信の重要性が高まっている。京セラは、光トランシーバーなどに使われるセラミックパッケージ/基板を幅広く展開する。独自の高周波技術や30年以上の供給実績を強みに、次世代のCPO(Co-Packaged Optics)や光スイッチ向けにも事業を広げる。
京セラは、AIデータセンターの高速/大容量通信を支える光通信用セラミックパッケージ事業を強化している。同社は2026年8月24日、先端半導体/AIデータセンター分野の製品に関するプレス向け説明会を開催し、光通信市場の動向やセラミックパッケージの技術、今後の事業展開について説明した。
最先端デバイスを守る「器」
セラミックパッケージは、内部に搭載する光源やセンサーなどのデバイスを湿気やホコリ、電磁波、静電気、熱などから保護する役割を担う。このほか、放熱や気密封止、機械的/環境的な信頼性の向上、中空構造を生かしたモジュールの小型化などにも貢献する。京セラは、小型表面実装パッケージから多端子/高集積パッケージ、箱型のパッケージ、セラミック配線基板まで幅広く展開している。
京セラ 半導体部品セラミック材料事業本部 グローバルビジネス推進部の辻野真広氏は、セラミックパッケージについて「見えないところで最先端デバイスの性能を100%引き出し、守る『器』だ」と表現した。
AIデータセンターから広がる光通信需要
近年は生成AIやクラウドの普及によってデータ流通量が急増しているほか、今後コネクテッドカー/自動運転などでも大量のデータをリアルタイムにやりとりするようになっている。大量のデータ処理がデータセンターに集中する中、AIクラスタの大規模化によってGPU間やサーバ間の通信量も増えている。
その影響はデータセンター内部だけにとどまらない。京セラは、AIデータセンターを起点としたトラフィックの急増が、あらゆる光通信ネットワークの大容量化をけん引するとみる。
こうした状況で重要になるのが、電気信号と光信号を変換して高速通信を実現する光トランシーバーだ。AIデータセンターでは、サーバやスイッチなどの接続部分に多数の光トランシーバーが使われる。GPU間やサーバ間、AIデータセンター間の高速データ転送を担い、演算性能を引き出す上で通信のボトルネックを解消する役割を持つ。
AIクラスタの拡大に伴って実装数量も増えていて、光トランシーバーには高速化に加えて低遅延化、高密度実装が求められている。京セラは光トランシーバーをAIインフラの「生命線」と位置付け、その性能がデータセンターの競争力を左右するとしている。
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