LEDドライバ市場は2015年まで年平均12%で成長、ディスプレイが引っ張る:ビジネスニュース 市場予測
LEDドライバ市場は今後5年間、ディスプレイのバックライト用途で伸びていく。その後はLED照明が牽引役だ。交流駆動LEDドライバには課題があるが、期待も大きい。メーカー別ではTIの動向に注目が集まる。
米国の市場調査会社であるStrategies Unlimitedは、LEDドライバICの年間売上高が2015年に35億米ドルに達するという予測を発表した。年間売上高が約20億米ドルだった2010年から、12%の年平均成長率(CAGR)で伸びていくという見込みだ。
2015年までの期間、液晶のバックライト向けLEDドライバが、同市場の売り上げで首位を占めると予測した。これはLEDエッジライト方式のテレビやディスプレイの成長が続くと予測したからだ。その後は、照明機器向けLEDドライバが大きく売り上げを伸ばすと見込む。
LEDドライバの売上個数が増加するに伴って価格は大幅に下がるとみられる。Strategies Unlimitedの予測によれば、収益成長率が大きく上昇する見込みはない。
交流駆動LEDに注目
交流駆動LEDは、2015年までは大きな成長がみられないものの、ドライバICの個数やサイズを抑えることができるという利点から、LED照明への採用が進むと予想される。
照明機器向けLEDドライバの生産額は、2015年までは年平均成長率40%で伸びていく見込みだ。ただし、交流駆動LEDは薄暗さや変換効率、力率、価格など、今後解決すべき課題を抱えている。
LEDドライバICの市場構造はこうだ。売上高では、トップ10社がシェア55%以上を占める。これら10社以外のICサプライヤと自社採用のためだけにLEDドライバを製造する、いわゆるキャプティブメーカーを合わせた約30社が残りの44%のシェアを占める。
Texas Instruments(TI)は2011年4月にNational Semiconductorを買収し、Strategies Unlimitedによれば、LEDドライバICの最大のサプライヤとなった。同社は、直径200mm以上のウエハーを用いて最先端の高電圧BCD(Bipolar-CMOS-DMOS)プロセスでLEDドライバICを製造する技術を使い、今後もLEDドライバ市場で重要な役割を果たしていくと予想した。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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