Boschの投資部門、3Dジェスチャ認識技術を手掛けるIdentに1000万米ドルを投資:ビジネスニュース
Robert Bosch Venture Capitalをはじめとする3社が、3Dジェスチャ認識技術を手掛けるIdent Technologyに約1000万米ドルを投資した。ジェスチャコントロールは、モバイル機器や家電の分野でも注目を集めている。
Robert Boschの投資部門であるRobert Bosch Venture Capital(RBVC)は、MIG Funds、Danube Equityと共同で、ドイツのIdent Technologyに710万ユーロ(約1000万米ドル)を投資したと発表した。Identは、3Dジェスチャ認識向けの電界センサーの開発を手掛けており、今回投資された資金は、こうしたセンサーの導入を促進するために用いられるという。
IdentでCTO(最高技術責任者)を務めるRoland Aubauer氏は、報道資料の中で、「当社独自のジェスチャコントロール技術である『Z-Sense』を用いれば、直観的でシンプル、かつ誰もが楽しめるようなユーザーエクスペリエンスを実現することが可能になる。2012年には、急速に拡大する3Dジェスチャ認識市場向けに、もう1つのジェスチャコントロール技術『GestIC』を採用したチップを投入する計画だ」と述べている。
ジェスチャコントロールはモバイル機器や家電でも求められており、GestICは、こうしたニーズに応えるために開発された。同技術を用いることで、手の動きや指の動きをリアルタイムに追跡することができる。また、GestICは、単純なタッチの動作から複雑な動きまで、幅広い動作を検知できるという。Identは、GestICの特徴として、検知範囲の広さや解像度の高さの他、堅ろう性と低消費電力を挙げている。
RBVCでインベストメントパートナーを務めるDieter Kraft氏は、「われわれは、Identのジェスチャコントロール技術が、ユーザーインタフェースに多大な貢献をすると確信している。Identをサポートできることを光栄に思う」と語った。
Identは2002年にPeter Rosenbech氏により創設された。以来、Rosenbech氏は取締役会長として同社を率いている。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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