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「スマートホンの充電が2時間から10分に」、ドコモがバッテリジャケットを参考出品CEATEC 2011

負極に炭素系材料ではなく酸化物系材料のチタン酸リチウムを使う、急速充電に対応可能なリチウムイオン二次電池を内蔵した着脱式のジャケットである。スマートホン本体の電池に比べて容量はやや少ないが、10分と短時間で満充電できる。

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 NTTドコモは、約10分と短時間で充電できるスマートホン用ジャケット型バッテリモジュール(図1)をエレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2011」(2011年10月4〜8日に幕張メッセで開催)に参考出品した。「超速(ちょうはや)充電バッテリ」と呼ぶ。NECが開発したものだ。出かける前にスマートホンの電池残量が少ないことに気付いた場合でも、短時間でこのジャケットに充電し、外出した後でジャケットから本体の電池に通常の速度で充電するといった使い方ができる。

図1
図1 手に持っているのが超速充電バッテリ。写真中、ペンの上側にあるのが専用の充電器である。

 負極にチタン酸リチウムを使うリチウムイオン二次電池を底部に内蔵したジャケットである。この電池は、スマートホンの本体に内蔵されている一般的なリチウムイオン二次電池に比べて、単位容積当たりの蓄電容量(エネルギー密度)は少なくなるものの、大幅に高い電流で充電することが可能で、充電時間を短くできる。このジャケットに組み込んだ電池の容量については、「具体的な値は公表していない」(NTTドコモの説明員)として明らかにしなかったが、「NECカシオモバイルコミュニケーションズ製スマートフォン『MEDIAS』が本体に内蔵するリチウムイオン二次電池の容量は1200mAh。それよりもやや少ない程度だ」(同説明員)という。6Aと高い充電電流を供給できる専用の充電器を用意した。「MEDIASが内蔵する電池の充電電流は600mAで、満充電には約2時間かかる」(同説明員)のに対し、超速充電バッテリは充電電流が10倍と高いので、仮に容量が同じなら充電時間を1/10程度まで短縮できる計算だ。

 展示では、超速充電と通常充電それぞれの実際の充電電流を測定して見せていた(図2)。製品化については、現時点では未定だという。

図2
図2 上側が超速充電、下側が通常充電である。充電電流の測定値はそれぞれ5.59A、0.58Aだった。

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