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Intelがインドの企業6社に2000万米ドルを投資ビジネスニュース 企業動向

積極的に投資活動を行っているIntelが、今度はインドの技術系新興企業に投資すると発表した。PC革命が始まったばかりのインドで、需要急増への対応をサポートしたいとしている。

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 Intelの投資部門であるIntel Capitalは2011年10月、インドの企業6社に対し、合計で約2000万米ドルを投資する予定であると発表した。

 Intel Capitalが今回、投資先として発表したインドの企業は、ファブレス半導体企業のSaankhya Labs、テストエンジニアリング企業のTesting Czars、金融機関向けプラットフォームのプロバイダであるFinancial Inclusion Network and Operations(FINO)、テレビのプログラミングガイドを手掛けるWhat’s on India、電子決済のソリューションプロバイダであるenStage、太陽光発電関連の製品を手掛けるDuron Energyの6社である。

 Intel Capitalは今回の投資について、「インドの技術革新および起業家精神をサポートする取り組みの一環」だとしている。

 Intel Capitalのプレジデントであり、Intelのエグゼクティブバイスプレジデントも兼任するArvind Sodhani氏は、発表資料の中で、「インドの起業家たちは技術革新の最前線に立ち、彼らの技術を活用することで、インドの人々の生活や働き方を変えようとしている。Intel Capitalは今回、インドの6社の企業に投資することにより、事業の拡大や、新しい市場への参入をサポートしたい」と述べている。

 Intelによると、Saankhya LabsとTesting Czars、FINOへの投資は、すでに完了済みだという。また、Intel Capitalは、What’s on IndiaとenStage、Duron Energyとの間で、投資関連の契約の調印を済ませたことを明らかにした。

 ただし、各社への投資金額など、投資内容に関する詳細は明らかにされていない。

 Intelは今回の投資資金について、2005年12月に設立した基金であるIntel Capital India Technology Fundから調達したとしている。この基金は、インドの技術関連企業に投資することで地方の技術革新を促進し、インドのIT産業を継続的に成長させる目的で設立された。資産規模は2億5000万米ドルとしている。

 ロイター通信が報じたところによると、Intel Capitalのアジア太平洋地域担当ディレクタを務めるSuresh Kumar Kuppam氏は、「インドの技術系新興企業に対する評価は着実に高くなっている」と語ったという。

 Intelのアジア太平洋地域担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネジャーを務めるNavin Shenoy氏は、「インドでは、PC革命が始まったばかりだ。PCを所有する家庭が増えていることから、オンラインサービスやオンラインコンテンツに対する需要が高まっている。Intelは、インドの顧客企業と密接に連携することにより、こうした需要への対応をサポートしていきたい」と述べている。

 また、Intelは、同社の2011年9月30日付けのブログで、Intel Capitalがヘルスケア関連のIT企業であるCareCloudに投資したことを明らかにした。CareCloudは、クラウドネットワークやモバイルネットワーク、ソーシャルネットワーク技術などを活用することにより、ヘルスケア製品のプロバイダに向けて新しい機能を提供している。また、業務管理や収益管理、まもなく普及が進むとみられている電子カルテなど、診療業務に向けたアプリケーションの開発も手掛けているという。

 さらにIntelは、イスラエルのナビゲーションソフトウェアメーカーであるTelmapを、3億〜3億5000万米ドルで買収する契約に合意したことも発表している。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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