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携帯電話機メーカー6社、ISISのNFC決済サービス規格を実装へ無線通信技術 NFC

大手メーカーの携帯電話機に、NFCを利用した電子決済サービスが実装されるという。同サービスの提供を手掛けるISISは、モバイルコマースの実現に向けて、NFC電子決済サービスの普及に期待をかけている。

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 ISISによると、HTCとLG ELectronics、Motorola Mobility、Research In Motion(RIM)、Samsung Mobile、Sony Ericssonの6社が、ISISの電子決済サービス規格に対応した携帯電話機を発表するという。同規格は、近距離無線通信規格「NFC(Near Field Communication)」を活用したものだ。ISISは、米国の携帯電話サービスプロバイダであるAT&T MobilityとT-Mobile USA、Verizon Wirelessが設立した合弁会社で、NFCを活用したモバイル決済サービスを提供している。

 ISISはこの他、DeviceFidelityと提携して、携帯電話機にNFC電子決済サービスを追加するための規格の策定にも取り組んでいる。DeviceFidelityは、NFC電子決済サービス機能を搭載したマイクロSDカードを開発している。

 ISISのNFC決済サービスに対応した携帯電話機が市場に投入される時期や、同サービスの利用が可能となる時期、米国外での展開などについての詳細は明らかにされていない。ただし、このサービスに対応した携帯電話機のパイロット展開は2012年になるとみられる。

 NFCに対応した携帯電話機は、日本の“おサイフケータイ”のようにかざして使い、電子決済の他、ポイントカードや割引クーポンの代わりとして利用することなども想定されている。しかし、これらのサービスを展開するためのシステム調整や、本格的な運用を呼び掛ける広報活動は、クレジットカード会社や携帯電話サービスプロバイダなどが個々に行っている。そのため、サービスの実現に時間がかかっているのが現状だ。

 ISISで最高技術責任者(CTO)を務めるScott Mulloy氏は、「ISISの電子決済サービス規格は、NFC対応機器の開発やモバイルコマースエコシステムの展開に必要な道しるべとなるだろう」と述べる。

 また、Motorola Mobilityでソフトウェアおよびサービスプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントを務めるChristy Wyatt氏は、発表資料の中で「NFCは将来のモバイル決済の形であり、携帯機器で電子決済が安全に行われることを保証する技術である。ISISや、幅広い『Android』エコシステムと提携することで、NFCに対応した携帯電話機を提供できる。当社は、モバイルコマースを実現するこうした機器を顧客に提供できる日を、待ち望んでいる」と語った。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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