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インドの研究開発センター、“コスト削減の場”から“価値創造の場”へビジネスニュース

これまで、企業がインドに研究開発センターを設ける理由は、コストを削減するためだった。現在は、その目的が変わりつつあるという。

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 Zinnov Management Consultingが発表した最新の調査結果によると、「国際的な技術開発企業がインドに設立した研究開発センターでは、企業活動の焦点が、コストの削減から革新的な技術の開発や価値の創造へと移行している。それに伴い、運用コストが上昇している」という。同社のリポートによると、2011年における研究開発関連の運用コストは、2009〜2010年に厳しいコスト削減に取り組んだにもかかわらず、前年比9%増(米ドル換算では13%増)となる見込みだという。また2012年の運用コストも、8〜12%増加すると予測している。

 Zinnovのアナリストによると、インド国内にある700の研究開発センターでは、2011年における人員削減率が約20%に達したという。その一方で、給与額は10〜15%上昇している。Zinnovでグローバリゼーションアドバイザリビジネス部門担当ディレクタを務めるC.S. Chandramouli氏は、「こうした要素は、運用コストを上昇させる要因の一部となっている。しかし、国際企業のインド拠点の研究開発センターは、抑圧的な状況下にあるわけではない。経営の強化を図ることによって、引き続き価値の創造や技術への投資を行っている」と述べている。

 実際、「研究開発センターは経験豊富な技術者を雇用する傾向にある」という調査結果もある。インドでは、熟練した人材を増やすことによって、中国よりも高いコスト効率を維持することが可能だ。中国における研究開発センターの運用コストは、インドに比べて25%高いという。インド国内の研究開発センターに勤務する技術者は、平均で5年半以上の職務経験を持っており、中国や東欧、その他の研究開発拠点の技術者に比べて遜色のない人材がそろっているといえる。

 Zinnovのディレクタを務めるPraveen Bhadada氏は、「インドに研究開発センターを置いている国際企業は、過去3年間に総額で数十億米ドルものコスト削減を実現している。だが、企業は現在、コストの削減よりも革新的な技術の開発や能力の創造、指導的役割の構築といった目的に重点を置くようになっている。それが、研究開発センターの運営コストの上昇につながっている」と語った。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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