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タイの大洪水がHDDにも影響、供給不足になる可能性もビジネスニュース

タイには、主要なHDDメーカーの生産工場が数多く存在する。今回の洪水で、一時的に稼働を停止している工場も多く、HDDの供給不足が懸念される。

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 米国の市場調査会社であるIHS iSuppliによると、タイ国内でここ数週間にわたり続いている大洪水の影響で、2011年第4四半期から2012年にかけてHDDが供給不足に陥る可能性があるという。

 IHS iSuppliは、タイで洪水が発生する以前は、2011年第4四半期のHDD出荷台数を1億7620万台と予測していた。これは、2011年における年間出荷台数の25.9%にあたるという。しかし同社は、今回の災害による影響を考慮して、予測を下方修正する予定だとしている。

 IHS iSuppliによると、世界に出荷されるHDDの25%が、タイで組み立てられている。

 現在、Western Digital(WD)と東芝が、タイ国内のHDD製造を一時的に停止している。このため、世界全体のHDD生産に大きな影響が及んでいる。両社とも、タイの首都バンコクの北郊パトゥムタニ(Pathum Thani)にHDDの組み立て工場を所有している。

 HDDの出荷量が世界最大のWDは、タイ国内に3万7千人の従業員を抱えている。同社のHDD生産台数の60%がタイで製造されているという。WDの2011年第2四半期におけるHDD出荷台数は5380万台で、世界HDD市場において32%のシェアを占めた。

 東芝は、タイで約3900人の従業員を雇用しており、同社のHDD生産台数の約50%をタイ国内で手掛けているという。2011年第2四半期におけるHDD生産台数は1780万台に達した。市場シェアは10.6%を占めており、HDDメーカーとして世界第4位の座を獲得している。

 世界第2位のHDDメーカーであるSeagate Technologyは、タイのテパラク(Teparuk)に、HAS(ヘッドスタックアセンブリ)工場とHGA(ヘッドジンバルアセンブリ)工場を保有している。また、コラート(Korat)にも、スライダやヘッドアセンブリ、HGAの工場がある。ただし、これらの工場は、いずれも今回の洪水の影響を受けることなく稼働しているという。

 タイの洪水は、この2カ月間で国内全体に被害をもたらしており、その影響は主要なHDDメーカーに及んでいる。世界に出荷されているHDD用モーターの70%を生産する日本電産は、WDやSeagate Technology、日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)、東芝、Samsung Electronicsなどをはじめとする大手HDDメーカーの大半にモーターを供給している。タイ中部のアユタヤには、Nidec Electronics(タイ日本電産)とNidec Precision(タイ日本電産精密)の2つの子会社がある。

 また、HDD用サスペンションのアセンブリメーカーであるHutchinson Technologyも、洪水の影響で電源が停止し、アユタヤ工場の稼働を一時的にストップしている。同社は、米国の組み立て工場の生産量を増加するとともに、既存の在庫を利用して、顧客企業からの需要に対応する予定だという。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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