2011年の半導体売上高ランキング予測、Intelが20年連続トップか:ビジネスニュース 業界動向
半導体売上高ランキングの予測値が発表された。それによると、上位20社の成長率が大きいという。また、Intelの売上高は、Samsungの売上高を50%近く上回る見込みだ。
米国の市場調査会社であるIC Insightsは、「2011年の半導体業界の成長率はごくわずかにとどまるが、上位数社はかなり大きく成長する」という予測を発表した。
具体的には、スマートフォン向けチップが73%と高い成長を遂げる見通しで、携帯電話機向け半導体ベンダーであるQualcommは、2011年に前年比33%の売上高増を達成すると予想される。2011年における同社の利益は約95億9000万米ドルに上るとみられており、半導体売上高ランキングで2010年の10位から8位に上昇する見込みだという。
一方、エルピーダメモリの2011年の売上高は、前年比39%減となる見込みだ。同社の売り上げは、円に換算すると前年比で50%近く落ち込むという。同社の2011年の売上高は約39億5000万米ドルで、2010年の13位から19位に転落すると予想される。なお、エルピーダメモリは2011年9月、業績悪化に対応するための緊急対策を発表している。
半導体売上高ランキングの上位20社(予測ベース)の年間売上高を合計すると、2255億200万米ドルとなる。この数値は、同じ20社の2010年の年間売上高を合計した2124億2800万米ドルに比べて、6%の成長となる(図1)。これは、半導体業界全体の成長率予測である2%と比べると、非常に高い。
ランキング予測によると、Intelは2011年も首位を獲得し、20年連続でトップの座を維持するとみられている。同社は2011年初頭に、Infineon Technologiesの無線チップ部門の買収を完了したことで、売上高ランキング2位のSamsung Electronicsを大きくリードすると予想される。2011年のIntelの売上高は505億9000万米ドルで、Samsungの346億7000万米ドルを47%も上回る見込みだという。2010年におけるIntelの半導体売上高は、Samsungより24%多かった。
また、NVIDIAはグラフィック/通信プロセッサ事業が堅調だったことから、2010年の23位から、2011年には18位に躍進する見通しだ。
一方で、メモリチップベンダーが2011年に上位20位にランクインする数は、2010年に比べて減少すると予想されている。2010〜2011年の成長率が最も高い7社は、メモリチップベンダー以外になるとみられる。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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