パナソニックがマレーシアに太陽電池工場を新設、ウエハーから一貫生産:エネルギー技術 太陽電池
住宅用途を中心に太陽電池市場の拡大が見込めるとし、グループ企業の三洋電機が同用途向けに開発・供給してきたシリコン太陽電池「HIT」の生産を拡大させる。生産能力は年間300MWの予定だ。
パナソニックは、マレーシアに太陽電池のウエハーからセル、モジュールまで一貫生産する新工場を建設すると発表した。ケダ州にあるクリム ハイテクパーク工業団地に「パナソニック エナジー マレーシア株式会社(Panasonic Energy Malaysia Sdn. Bhd.)」を2011年12月に設立し、翌2012年の12月より新工場で生産を開始する。投資金額は450億円。新工場の建屋面積は約7万m2(平方メートル)、従業員数は1500名程度。生産能力は年間300MW(メガワット)を予定している。
パナソニックによると、太陽電池市場は、世界的な環境意識の高まりや、日本をはじめ各国における補助金制度・電力買い取り制度の導入などによって、今後もさらなる拡大が見込まれており、特に住宅用を中心に旺盛な需要が期待されている。その住宅用は、同社の傘下にある三洋電機のシリコン太陽電池「HIT」の主戦場だという。新工場では、このHITを生産する。
パナソニックは今回の新工場の建設により、「太陽電池の生産量を拡大し、市場の要請に応えるとともに、ウエハー、セル、モジュールの一貫生産を実現することで、コスト競争力のさらなる強化を図る」(同社)考えだ。さらに同社は報道発表資料の中で、「これまでのモジュール販売に加え、蓄電池などを組み合わせたシステム販売や、パナソニックグループの総合力による『まるごとソリューション事業』との連携により、グローバル展開を加速していく」と表明している。
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