2011年の世界半導体売上高ランキング、IntelがSamsungに大差を付けてトップに:ビジネスニュース 市場動向
やはりIntelは強かった。同社の2011年における売上高は約500億米ドルとなる見込みだ。Intelが20年連続で第1位となるのは、ほぼ確実となった。
米国の市場調査会社であるIHS iSuppliが発表した2011年世界半導体売上高ランキングトップ20社(事前予測)によると、Intelは、前年比23%増となる約500億米ドルの売上高を上げ、競合メーカーを大きく引き離して首位の座を獲得した(図1)。
iSuppliの暫定予測によると、世界半導体市場におけるIntelの市場シェアは、2010年には13.2%だったが、2011年は15.9%に拡大する見込みだという。
ここ数年間、IntelはSamsung Electronicsにシェアを奪われていた。またiSuppliは、2011年における世界半導体売上高について、2010年の3070億米ドルからわずか1.9%増となる3128億米ドルと予測している。こうしたことを踏まえると、今回のIntelの業績は注目に値すべき成果だと言えよう。iSuppliによると、2011年に高い成長率が見込まれるのは、Intel以外ではQualcommとOn Semiconductorの2社だけだという。
ただし、これら3社は、いずれも企業買収によって業績を拡大していることも事実である。Intelは、Infineon Technologiesの無線事業部門を買収した。また、QualcommはAtheros Communicationsを、On Semiconductorはパナソニックから三洋半導体を買収している。
iSuppliのエレクトロニクスサプライチェーン&半導体部門でバイスプレジデントを務めるDale Ford氏は、発表資料の中で、「2011年は、半導体市場にとって課題の多い年だった。それにもかかわらずIntelは、同社の中核であるマイクロプロセッサとメモリの事業を拡大するとともに、大規模な企業買収によって利益を獲得し、あらゆる面において成功を遂げた。景気低迷の影響や、日本およびタイにおける壊滅的な自然災害による影響などをものともせずに、市場を拡大して競合メーカーに差を付けた」と述べている。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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