第3世代iPadを分解、新型プロセッサ「A5X」と従来品の差異が明らかに:製品解剖 タブレット(2/2 ページ)
Appleの新型iPadを分解して同社の最新アプリケーションプロセッサ「A5X」を調べたところ、従来のiPadが搭載していた「A5」に比べて、チップ面積が3割大きくなっていることが分かった。さらに、チップ上の刻印の形状から、このプロセッサの製造をSamsungが担当していることも明らかになった。
主要チップの供給ベンダーも明らかに
さらにUBM TechInsightsの分解リポートでは、この新型iPadに部品を供給するベンダーとして、Appleの長期にわたるパートナー企業であるBroadcomが複数のデザインウィンを獲得したことが明らかになった。他にも、QualcommやCirrus Logic、Skyworks Solutions、Triquint Semiconductorが大きなデザインウィンを獲得している。
この第3世代iPadは、米国では3月16日の金曜日に店頭に並んだ。これまでのiPad やiPhoneの発売と同じように、消費者はこの新型デバイスをいち早く手にしたいと、何時間も前から行列を作っていた。UBM TechInsightsによると、Appleは2010年末までに1500万台のiPadを販売したという。MotoralaやSamsung Electronicsといった競合が強力な製品を投入しているにもかかわらず、Appleはタブレット市場で75%ものシェアを獲得しているとUBM TechInsightsは述べている。
以下は、UBM TechInsightsが分解した新型iPadのボードの写真である。各ボードに搭載されている主要な半導体チップの品名も記載した。さらに詳しい分解リポートについては、同社のWebサイトで閲覧できる。
メインボード(裏面) Broadcomはこのボードに、静電容量方式のタッチスクリーン制御IC「BCM5972」と「BCM5973」、Bluetooth 4.0/デュアルバンドWi-Fi/FMトランシーバのコンボチップ「BCM4330」を供給している(クリックで画像を拡大)。 出典:UBM TechInsights
通信ボード(裏面) Qualcommは、GSM/CDMA/W-CDMA/LTEに対応したマルチモードトランシーバとGPSのチップセット「RTR8600」を供給している(クリックで画像を拡大)。 出典:UBM TechInsights
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