組み込みボードのアットマークテクノ、ルネサスの最新CPU搭載品でデモ実演:ESEC2012 開催直前情報!!
小型CPUボード「Armadillo」シリーズを手掛けるアットマークテクノはESEC 2012で、「スマート&エコで10周年・Armadillo」をテーマとして掲げ、スマートメーターを想定したGUIデモなどを実施する予定である。
2012年5月9〜11日の3日間、組み込みシステム開発に必要なハードウェア/ソフトウェア/コンポーネントから開発環境までが一堂に集結する「第15回 組込みシステム開発技術展(以下、ESEC2012)」が開催される。
ESEC2012の開催に先立ち、アイティメディアが運営するエレクトロニクス系3メディア、@IT MONOist、EE Times Japan、EDN JapanではESECの特設ページを設け、各編集部が厳選した注目企業の見どころ情報や新製品リリース、速報、イベントリポートなどを多数紹介していく。
今回紹介するのは、小型CPUボード「Armadillo」、「SUZAKU」シリーズを手掛けるアットマークテクノの出展内容だ。ESEC2012、来場前の情報収集に役立ててほしい。
H.264やWebM、最新コーデックに対応した動画再生をデモ
アットマークテクノは今回、出展テーマとして「スマート&エコで10周年・Armadillo」を掲げる。同社がArmadilloブランドで展開する小型CPUボードは、初代機の発売から今年で10周年となり、ARM+Linux対応の省電力組み込みプラットフォームとして広く使われているという。「組み込み業界はこの10年でさまざまな変革がありましたが、当社は初代Armadilloを今も変わらず供給し続けています。1W程度で動作する“エコ”なCPUボードとして各種方面・各種用途に採用されました。ESEC 2012では、この10年でモデル数が充実し、さらに“スマート”に進化したArmadilloブランドの最新ラインアップを紹介します」(同社)。
目玉の1つが、10周年に合わせて発売した新製品「Armadillo-800 EVA」だ。800MHz動作のARM Cortex-A9を搭載したこのモデルを使って、各種のデモを見せる。「H.264、WebMなど、最新のコーデックに対応した動画再生デモもご覧いただきます」(同社)。
Armadillo-800 EVA ルネサス エレクトロニクスのARMマイコン「R-Mobile A1」を搭載する。2012年中に、機能を特化した量産ボードを「Armadillo-800」シリーズとして発表する予定だという。
さらに、組み込み業界で今、大きなトピックになっている、スマートメーターなどの「スマート&エコな組み込み機器」(同社)に向けた展示も注目だ。「震災後の節電意識の高まりもあり、売電量や消費電力量を表示するスマートメーターなどの需要が増加しています。組み込み機器が“エネルギーの見える化”の役割を担う例が増え、スマートフォンのように高機能で使いやすいインタフェースが求められる例も増えつつあります」(同社)。
そこで同社は、1W程度で動作する省電力設計を採用しつつ、高機能なユーザーインタフェースを実現できるArmadilloブランドを、スマート&エコな組み込み機器に最適なプラットフォームとして提案する。例えば、小型・省電力のアプリケーションを特に意識したモデル「Armadillo-400シリーズ」(400MHz動作のARM9搭載)を使って、スマートメーターを想定したGUIデモを実施する予定だ。
この他、ブース内のシアターコーナーにも見どころを設けた。「第一線で活躍するエンジニアによる講演を予定しています。組み込み機器向けの最新GUI開発手法や動画再生に関して、開発に役立つ実践的な技術情報が満載です」(同社)。また、展示コーナーには「Armadilloメーリングリストでもおなじみの当社エンジニアが説明員として参加します。技術的に深い話も楽しんでいただけるチャンスです」(同社)。
第15回 組込みシステム開発技術展(ESEC2012)
会期 | 2012年5月9日(水)〜11日(金) |
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時間 | 10:00〜18:00(11日(金)のみ17:00終了) |
会場 | 東京ビッグサイト |
アットマークテクノ | ブースNo.:西8-76 |
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