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JEDECがワイヤレスメモリの標準化へビジネスニュース 業界動向

メモリタグとホストメモリの間で無線データ伝送を可能にするワイヤレスメモリ。JEDECは、同技術の標準化に取り組む小委員会を設置した。ワイヤレスメモリは、多くのアプリケーションにメリットをもたらすと期待されている。

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 米国の電子部品関連標準化団体「JEDEC Solid State Technology Association」(旧JEDEC:電子機器技術評議会)は、組み込みメモリストレージとリムーバブルなメモリカードを取り扱う「JC-64」委員会の傘下に、小委員会「JC-64.9」を新設したと発表した。このJC-64.9は、ワイヤレスデータ伝送を実現する不揮発性メモリの標準化に取り組んでいくという。

 JC-64.9の委員長には、NokiaのHannu Kauppinen氏が、また副委員長には、Micron TechnologyのMarco Dallabora氏とSamsung SemiconductorのJim Elliott氏がそれぞれ就任した。JEDECによると、JC-64.9では現在、同小委員会への参加企業を募集しているという。

 JEDECはワイヤレスメモリ技術について、「電池レスのメモリタグと、スマートフォンやタブレット端末といった携帯機器に搭載したホストメモリとの間で、ワイヤレスデータ伝送およびデータストレージを可能にする技術である」と説明している。

 またJEDECによると、ワイヤレスデータ伝送技術では基本的に、高速かつ低消費電力を実現することにより、携帯電話機やPCなどの電池の消耗を防ぐことができるという。

 Nokia Research Centerのセンター長を務めるHannu Kauppinen氏は、「100Mビット/秒を上回る近接伝送を実現することで、さまざまなアプリケーションにメリットが生まれる。例えば、店舗で音楽アルバムを10秒以内にダウンロードすることなども可能だ」と述べている。

 Samsung Semiconductorのメモリマーケティング/プロダクトプランニング担当バイスプレジデントを務めるJim Elliott氏は、JEDECが発表した資料の中で、「われわれは、ワイヤレスモバイルアプリケーション向けに、より効率の高いストレージメモリソリューションを提供できると確信している。こうした技術は、優れた柔軟性を備えた新しいデジタルアプリケーションの実現を可能にするだろう」と述べる。

 また、Micron Technologyのワイヤレスソリューション研究開発担当シニアディレクタを務めるMarco Dallabora氏は、同じく発表資料の中で、「標準化に向けた取り組みとして、ワイヤレスメモリタグおよびワイヤレスメモリホストの実際の構造にとらわれないメモリインタフェースソリューションを実現していきたい」と述べている。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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