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【M2M展2012】ビッグデータが「場」となる、それを有機的に活用するのがM2Mだ無線通信技術 M2M(3/3 ページ)

「第1回 ワイヤレスM2M展」の特別講演では、東京大学 先端科学技術研究センターの教授で、新世代M2Mコンソーシアムの会長を務める森川博之氏が登壇。M2Mの市場に期待する理由や現在の状況、導入を進める上での課題など、さまざまな視点で熱いメッセージを語った。

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膨大なデータを見て「にやにや」する人材育成を

 その後講演では、M2Mを活用できる領域の例を「社会基盤としてのICT」、「エクスペリエンスとしてのICT」の2つに分けて解説した。M2Mは、技術を使って社会を変えるという視点で大きな可能性を持っており、農業、酪農、漁業といった一次産業の活性化や、道路や港湾、空港といったあらゆる社会インフラの維持・管理にも役立つという。

 最後に森川氏は、M2Mを活用する上で、若手の感性をうまく引き出すことや、人材を育成することの重要性を強調した。水平型で展開するようなM2Mのアプリケーション/サービスは今現在、まだ具体化していない。想定されるアプリケーション/サービスは幅広いが、実際に導入したときに具体的に享受できるメリットや市場規模などはっきりしていない点が多々あるのが現状だろう。

 これに対して同氏は、「今われわれがやらなければならないことは、まずデータを集めること。その上で、集めた膨大なデータを見て喜び、『にやにや』するような若手の人材を育成していかなければならない。こうして初めて、『Deep Analysis(深い分析)』を実施し、現実世界に分析結果をフィードバックするというスパイラルを作っていけるだろう」とまとめた。

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