次に狙うはLTE、Insight SiPが小型無線モジュールの提供を2013年初頭に予定:無線通信技術 LTE
無線通信モジュール/SiPを手掛けるInsight SiPは、特定の顧客を対象に、LTEに対応するデモ用フロントエンドモジュールの紹介を始めた。2012年末〜2013年初頭には最終製品への搭載を想定した小型品のサンプル提供を開始する予定である。
無線通信モジュールやSiP(System in Package)の設計開発を手掛けるフランスのInsight SiPは、携帯電話の最新通信規格「LTE(Long Term Evolution)」のフロントエンドモジュール(FEM)の提案を始めた。LTE対応のRFトランシーバICやパワーアンプ(PA)、低雑音アンプ(LNA)、フィルタをまとめたもの。
同社はこれまで、低消費電力の近距離無線通信規格「Bluetooth Low Energy(BLE)」や、ハイビジョン映像の無線伝送用の「WHDI(Wireless Home Digital Interface)」に対応したモジュールの設計情報を提供してきたが、LTEの市場拡大を見込み、ピコセルやフェムトセルベンダーにFEMを売り込む(関連記事)。現在は特定の顧客にデモ用モジュールを提供している段階だが、2012年末〜2013年初頭には、最終製品への搭載を想定した小型モジュールのサンプル出荷を始める予定である。
既に提供を始めているBLE規格向けとWHDI規格向けのモジュールについても、ともに2012年に本格的に採用が始まると見込んでいる。「BLE規格向けの引き合いがここ最近、大幅に増えている。今はまだ最終製品の市場投入が始まった初期の段階だが、2012年末〜2013年には市場が立ち上がるのではないか。もう一方のWHDI規格については、今後ノートPCやタブレットPCへの内蔵が進むかどうかがチャレンジだろう」(Insight SiPのCEOを務めるMichel Beghin氏)という。
Insight SiPは、フランスのソフィア アンティポリスに本社を置くベンチャー企業で、2005年に設立された。「半導体ベンダーと機器メーカーのギャップをモジュールでつなぐ」をコンセプトに、無線通信モジュールやSiPの設計受託や設計開発を手掛けている(関連記事その1、関連記事その2)。高集積で小型の無線通信モジュール/SiPを設計する技術や、アンテナをモジュールに一体化させる技術に強みがあるという。
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