ニュース
スマートメーター用無線「IEEE 802.15.4g」が正式発効、業界団体も活動をスタート:無線通信技術 スマートメーター
スマートメーター用無線の国際標準規格「IEEE 802.15.4g」が正式に発効した。同規格の普及を目指した業界団体「Wi-SUN Alliance」も活動を始めている。
情報通信研究機構(NICT)は、米国Elster、Itron、Landis+Gyr、Silver Spring Networksと共同で、スマートメーター用無線の国際標準規格「IEEE 802.15.4g」が正式に発効したと発表した。
IEEE 802.15.4gは、無線通信の物理的な接続や伝送方式を定めた物理層を規定しており、スマートメーターやスマートホームを含む、スマートグリッドを構成する機器間の無線接続に適した規格である。低消費電力の無線通信方式「ZigBee」のベースになっているIEEE 802.15.4に、周波数帯およびデータサイズの拡張や変調方式の追加といった変更が加えられている。ネットワークの構成は、メッシュ型やスター型、1対1接続といった、さまざまなトポロジに対応しており、膨大な数のスマートメーターから情報を収集することが可能だ。
2012年1月にはIEEE 802.15.4gを採用した標準仕様の普及促進を目的とした業界団体「Wi-SUN Alliance」が設立され、4月27日はオープンハウス(説明会)を東京都内で開催するなど、製品への展開を目指した動きが活発化している。NICTは、IEEE 802.15.4gの作業部会において、技術仕様の提案のみならず、運用面でも規格策定に貢献してきた。前述のWi-SUN Allianceにもプロモーター企業として参加している。
ワイヤレス設計(Wireless Design)特選コーナー
携帯電話などの高速移動体通信から、応用が広がる近距離無線、新領域として注目を集めるミリ波通信まで、各種無線システムの設計に不可欠な部品やツール、標準規格や認証テストの最新動向を追う!
関連キーワード
無線 | 通信 | IEEE | IEEE 802.15.4 | NICT(情報通信研究機構) | スマートメーター | ICT | 標準規格 | 国際標準 | 通信規格 | 無線通信技術(エレクトロニクス) | スマートグリッド | スマートハウス | ZigBee
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Wi-SUN Allianceが初の説明会を開催へ、参加企業の募集をスタート
スマートメーターなどを対象にした無線通信規格の業界団体である「Wi-SUN Alliance」は、2012年4月27日に東京都内でオープンハウス(説明会)を開催する。 - 業界標準スマートメーターの準備整う、NICTが802.15.4g/4e準拠の無線機を開発
情報通信研究機構(NICT)は、業界で初めて「IEEE 802.15.4g/4e」のドラフト最終版に準拠した無線機を開発した。電気やガス、水道といった社会インフラのメーターをインテリジェント化した「スマートメーター」に使える無線機だ。 - スマートコミュニティー向けマルチホップ無線をOKIが開発、来夏開放予定の920MHz帯に対応
OKIは、スマートコミュニティーやスマートメーター、スマートハウスのさまざまな機器を無線でつなぐマルチホップ通信システムを開発した。