2012年のタブレット向けOS市場、「iOS」のシェアが回復か:ビジネスニュース 市場予測(2/2 ページ)
Androidベースの「Kindle Fire」の登場により、タブレット向けOS市場のシェアを一時的に落とした「iOS」だが、2012年には回復するようだ。
IHS iSuppliがサプライサイドから得た情報によると、Appleは2012年末に7.8インチディスプレイの小型iPadを発売する計画だという。ただし、Appleは小型iPadの発売について、まだ正式には発表していない。
IHS iSuppliは、小型iPadの価格について「従来型のiPadと比べて大幅に安くなるとは限らない」としている。同社は、「タブレット体験の向上と、Apple製品を選ぶことで得られる利便性の向上に注力するというAppleの姿勢は、今後も変わらないだろう」と述べている。
IHS iSuppliは、2012年のタブレット端末の販売台数は1億2660万台に急増するという予測を示している。2011年の6840万台から85%の増加になる。
タブレット端末の販売台数は2013年には63%増加し、さらに、2016年には3億6040万台に達する見通しだという。
IHS iSuppliは、「タブレット端末市場では、今後も、iPadをはじめとするメディアタブレットが最も売り上げを獲得する見通しだ。また、PC型タブレットも、タブレットの柔軟性と従来型PCの多様性の両方を求めるユーザーからの支持を集めるだろう」と述べている。なお、IHS iSuppliは、PC型タブレット(PC tablet)を「複数のウィンドウやアプリケーションを操作でき、デスクトップPC向けのアプリケーションも使用できる他、タッチ機能を備えたスレート型タブレットとしての利便性も備えるもの」と定義している。
タブレット端末に加え、Intelが提唱する「Ultrabook」も、新製品や2012年末に予定されているMicrosoftの新OS「Windows 8」の発売によって、2013年は堅調に推移し、PC型タブレットを上回る売り上げを達成すると予想されている。Ultrabookは、より小型で軽量な新製品の登場や、Windows 8の搭載によるタッチスクリーンの操作性の向上が期待される。
IHS iSuppliは、「PC型タブレットは、“ノートPCの変化版”と捉えることもできるので、PC型タブレットの成長は、メディアタブレットの成長機会を脅かすものではない」と述べている。実際、IHS iSupplieの予測では、2013年のPC型タブレットの販売台数は800万台をわずかに上回る程度である。一方で、メディアタブレットは、1億9700万台と予想されている。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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