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アイデア次第で無限の用途、モノのインターネットが切り開く未来の生活(前編)無線通信技術 フォトギャラリー(1/3 ページ)

ネットワークセンサーを活用した「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」の用途は近年、ますます広がりを見せている。IoTは、身近な生活用品から、住宅、ビル、あるいは都市全体といった生活環境まで、さまざまなレベルで人々の生活を一変させる可能性を秘めている技術だ。現時点ではどのような製品やコンセプトが登場しているのか。写真とともに紹介する。

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 モノのインターネットの要となるのは、センサーと通信機能に、ほんのわずかな容量のメモリーとコンピューティング能力を組み合わせた小型モジュールだ。その一例が、下の写真である。IBMが設計した製品で、ワイヤレスセンサーネットワーク(WSN)の開発を手掛ける米国の新興企業Dust Networksの技術が使われている。なお、Dust Networksは2011年12月にLinear Technologyに買収された。

IBMの小型モジュール
IBMの小型モジュール

 この小型モジュールは、かつては半導体を搭載するとは考えられなかったような用途に利用されている。油圧ポンプや腕時計、ボードゲーム、包帯など、その用途は驚くほど多種多様だ。

 AT&TでCEO(最高経営責任者)を務めるRalph de la Vega氏は、2012年2月27日〜3月1日にスペインのバルセロナで開催されたモバイル通信機器の国際展示会「Mobile World Congress 2012」の基調講演に登壇し、畑の水分量や、ごみ収集箱に入れられたごみの量を計測するワイヤレスセンサーネットワークを発表した。同技術は、農園のかんがいシステムの自動化や、ごみ収集車が最も効率的にごみを回収するルートの決定に利用できるという。

 同氏は、「将来について考えるなら、ごみや汚物に目を向けるべきだ。そこには、利益を生み出すチャンスが眠っている」と語った。

 モノのインターネット向けの新たなアプリケーションの開発には、ほとんど全てのマイコンメーカーの他、Maxim Integrated ProductsやTexas Instruments(TI)をはじめとする多くのアナログ半導体メーカー、Emberのようにニッチな分野に特化したメーカーなど、さまざまな半導体企業が取り組んでいる。BluetoothやZigBeeといったワイヤレスネットワーキング技術でも、こうした用途への対応が進められている。

 業界では、現在のインターネットプロトコルがモノのインターネットに対応できるのか、また、モノのインターネット向けの省エネルギー技術の開発が必要なのかといった議論が活発に行われている。これらの技術は、既にモノのインターネットに適用されているものがある一方で、適用に向けて開発中のものもある。

 いずれにしても、“できる限り小型で、わずかなエネルギーを生成し、電池に蓄積して何年間も動作できるようなモジュール”の実現を目指す方向で、業界内の意見は一致している。

 ではさっそく、モノのインターネットの実現に向けた最先端の技術を紹介しよう。今から紹介する技術と違った視点で開発している新技術やアプリケーションがあれば、ぜひ情報を送っていただきたい。エレクトロニクス技術の未来は、こうした開拓者たちによって形作られるのだ。

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