Micron、赤字決算続くもエルピーダ買収への意欲は衰えず:ビジネスニュース 企業動向
ビット単価の上昇でDRAMの売上高は増加したものの、4四半期連続で赤字となったMicron。だが、エルピーダメモリの買収については「積極的な姿勢を維持する」と表明した。
Micron Technologyの2012年第3四半期決算は、純売上高が22億米ドル、純損失が3億2000万米ドルで4四半期連続の赤字となった。メモリ市場の低迷が続いていることが原因だという。なお、Micronの事業会計年度は6月1日から5月31日までである。
MicronのCEO(最高経営責任者)であるMark Durcan氏は、カンファレンスコールの中でアナリストらに対し、「メモリ価格の下落は既に底をついたと確信している。2012年後半は、当社は“追い風”を享受できると期待している」と述べた。
Durcan氏はまた、Micronによる日本のエルピーダメモリの買収の可能性について、「取引が公正な条件で行われる限りは、積極的な姿勢を維持する」とした。Durcan氏によれば、エルピーダは、世界のDRAM市場全体の生産能力のうち15〜20%を占めるという。また同氏は、株式の不要な希薄化を回避することや、取引を行うことで膨大な有利子負債を発生させないことが重要であると語った。
Micronは、2011年度の第3四半期には純売上高が21億米ドル、純利益は7500万米ドルだった。その後2012年度の第2四半期には、純売上高20億米ドル、純損失2億8200万米ドルとなっていた。
2012年度の第3四半期におけるDRAMの売上高は、ビット単価が12%上昇したことと、平均小売価格(ASP)が7%上昇したことにより、20%増加した。一方、2012年度の第3四半期におけるNAND型フラッシュメモリ製品は、販売個数ベースでは同年度前期比で40%増加したものの、ASPの下落で相殺され、売上高ベースでは微増にとどまった。また、NOR型フラッシュメモリ製品の売上高は、2012年度第3四半期の純売上高全体の約10%を占めた。
【翻訳:清藤康司、編集:EE Times Japan】
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