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電源向けの安全基準、中国の新規格が事実上のグローバルスタンダードに?ビジネスニュース

2012年12月から中国で施行される電源向けの安全基準は、事実上のグローバルスタンダードと言えそうだ。この基準では、規定を満たさない電源に対して警告ラベルを貼ることを義務付けている。

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 中国では、2012年12月1日から電源に関する新しい安全基準が施行される。今や電源の大部分が中国で製造されていることを考えると、この新しい基準は、実質的に電源のグローバルスタンダードになるかもしれない。

 この安全基準「GB 4943.1-2011」では、絶縁を確保するための沿面距離と空間距離に関して厳密な規定を設けており、その規定を満たさない電源には、警告ラベルを貼ることを義務付けている。例えば、標高2000mを超える場所で使用される機器の電源には、一次側と二次側の空間距離を、地上で用いる場合の1.48倍にすることを規定している。1.48倍になっていない場合は、2000mを超える高度では使用すべきでないことを知らせる警告ラベルを貼り付けることになる。これは、製品安全の認証機関であるUnderwriters Laboratories(UL)の安全基準「UL 60950-2007」と同様の規定となっている。

 電子機器メーカーは多くの理由から、製品に警告ラベルを貼ることに前向きではない。まず、海抜の高い地域に住んでいる人やそのような地域に旅行する人は、標高が高い地域専用の製品を最初から選ぶはずである。また、警告ラベルを製品に貼ると、自社の広告に使用する貴重なスペースが奪われる。さらに、警告ラベルは、製品の安全性に対する消費者の信頼を損ねる可能性もある。

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 Power Integrationsでマーケティング担当バイスプレジデントを務めるDoug Bailey氏は、「製品を入れる箱に、“標高2000m以上の場所では使用禁止”と書かれた警告ラベルを貼りたいと思うメーカーはどこにもないだろう」と述べる。同社は2012年7月24日に、エネルギー効率に優れたオフラインスイッチング電源用ICの新たな製品群を発表した。中国の新しい基準に準拠した低消費電力の携帯電話機や、その他の製品を設計するときに役立つという。

 中国には、標高2000mを超える場所に人が住んでいる地域がいくつもある。標高が高くなると、空気が薄くなり、通常は湿度も低くなる。そのため、サージ保護用のスパークギャップで火花が発生する危険性が高くなってしまう。

 Bailey氏は、「中国は他の国よりも厳密な基準を設定した。だが欧米では、この新しい基準やその影響があまり認識されていないようだ」と語っている。

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【翻訳:平塚弥生、編集:EE Times Japan】

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