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対中国の投資額、2カ月連続で減少:ビジネスニュース(2/2 ページ)
外国企業による中国への投資が減少しているようだ。その要因として、中国政府は、ビジネス誘致政策を推進する米国、欧州の経済危機、中国よりも人件費が安い東南アジアへの工場の移行などを挙げている。
海外投資に意欲的な中国
一方で中国には、海外投資を引き続き積極的に推進しているという明るい面もある。世界経済が低迷する中、中国国内で事業買収を進める外国投資企業は少ない。しかし中国は、現在も海外企業への投資に積極的だ。
英国のプロフェッショナルサービスファームであるPricewaterhouseCoopers(PwC)が2012年8月14日に発表したリポートによると、2012年前半における中国国内の事業買収の件数は、2011年前年に比べて33%減少したという。その一方で、中国による海外投資額は3倍に増加している。
ほんの数年前まで、中国企業が海外で活発に事業買収を行うことはほとんどなかった。
中国は今や、資源やエネルギー、技術などに関連した海外事業の買収を容易にこなすようになった。中国企業が海外で買収した事業は、2011年前半にはわずか2件だったが、2012年前半には9件に上る。このうちの7件は、資源およびエネルギー関連の事業だ。これら9件の投資総額は、10億米ドルを上回るという。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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