2012年Q2の半導体売上高、上位10社は軒並み業績不振に:ビジネスニュース 業界動向(1/2 ページ)
IHS iSuppliは、2012年第2四半期における半導体売上高のランキングを発表した。Qualcommのように売上高が大幅に増加したメーカーもあるが、上位10社のうち過半数は前年同期に比べて売上高が落ち込む結果となった。
米国の市場調査会社であるIHS iSuppliによると、世界の半導体メーカー上位10社のうち6社において、2012年第2四半期の売上高が前年同期を下回ったという。また、その6社のうち4社では、売上高の減少率が2桁であった。
IHSによれば、半導体業界全体における2012年第2四半期の売上高は752億米ドルで、前年同期比で3%減少した。2012年第1四半期と比べると3%弱増加したものの、2012年の売り上げを成長軌道に乗せるには至らなかった。2012年8月24日、IHSは、半導体市場がわずかに縮小する見込みとして、2012年の同市場の売上高予測を下方修正している(関連ニュース)。
IHSは、2012年第2四半期の売上高が前年同期比で減少した要因として、世界的な経済状況の悪化を挙げた。
IHSでエレクトロニクスおよび半導体リサーチ部門でシニアディレクタを務めるDale Ford氏は、報道発表資料の中で、「欧州で続く金融危機、中国製造業における成長の停滞、米国の高い失業率など、世界各地で経済面の懸念事項が増えている。そういった影響により、2012年第2四半期における半導体業界全体の業績は非常に残念なものになった」と述べている。
半導体の売上高で上位10社に入るTexas Instruments(TI)、東芝、SK Hynix、STMicroelectronics、ルネサス エレクトロニクス、Micron Technologyは、2012年第2四半期の売上高が前年同期比で減少した。TI、東芝、SK Hynix、STMicroelectronicsの4社は、売上高の減少率が2桁となった。
Ford氏は、世界の半導体メーカーの約2/3が、2012年第2四半期の売上高が前年同期比で減少したと述べた。特に深刻な痛手を受けたのは、日本とヨーロッパの企業だ。IHSによると、ヨーロッパの半導体メーカー全体の売上高は、前年同期比で8.3%減と、世界全体で最も落ち込む結果となった。
ヨーロッパの主要な半導体メーカーであるSTMicroelectronicsとInfineon Technologiesの売上高は、前年同期比でそれぞれ16.4%減、12.9%減となり、減少率は2桁となった。
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