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BlackBerryの最新スマホを分解、「GALAXY S III」の採用品を数多く搭載製品解剖(2/5 ページ)

2013年2月に、社名を、その主力製品と同じBlackBerryに変更した旧RIM。同社の最新スマートフォン「BlackBerry Z10」を分解したところ、ライバルであるSamsung Electronicsの「GALAXY S III」に採用されている部品が、数多く搭載されていることが分かった。

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売りはタッチスクリーンキーボード

 筆者は、BlackBerry Z10を分解する前に、実際にしばらく使ってみた。使ってみて感じたのは、タッチスクリーンキーボードの使いやすさである。筆者が今までに使った中で最高のタッチスクリーンキーボードだと断言できる。予測入力機能が素晴らしい。Eメールや「BlackBerry Messenger(BBM)」の文章の入力も、直観的に行える。従来のBlackBerryのプラスチックキーボードを使い慣れたユーザーも違和感なく使えるタッチスクリーンキーボードになっている。

 BlackBerry Z10は、画面も鮮やかだ。人間の目で見た感じは、GALAXY S IIIのSuper AMOLED(アクティブマトリクス式有機ELディスプレイ)や、iPhone 5のRetinaディスプレイに匹敵する。また、BB10は全般的に滑らかに動作するという印象だ。OSは、2011年4月に発売されたタブレット端末「BlackBerry PlayBook」に比べると、格段に進化している。BB10や「BlackBerry Hub(BB Hub)」を使ってみたところ、特にバグは見つからなかった。BB Hubは、BlackBerryに搭載される全てのメッセージマネジャーを統合し、スマートフォンで送受信するあらゆるメッセージを扱いやすくする機能である。ただし、おびただしい情報量に慣れるには、少し時間がかかるかもしれない。


BlackBerry Z10を箱から取り出す 出典:UBM TechInsights(クリックで画像を拡大)

 ここまではBlackBerry Z10の優れた点を述べてきたが、同製品には欠点もある。それは、「革新的な機能がない」ということだ。AppleやSamsungのスマートフォンが登場した時は、「これまでのような“機能の改善”レベルではない、革新的な技術が搭載された」と評価された。

 BlackBerry Z10は、「Netflix」(動画配信サービス)や「Instagram」(カメラアプリ)のような、ユーザーを引きつけるアプリに対応していない。そのため、AppleやSamsungのユーザーをBlackBerry Z10に取り込むには、「あっと驚くような」機能が必要だ。ただし、BlackBerry Z10は、既存のBlackBerryユーザーには「大きな飛躍を遂げた」と映るだろう。いずれにせよ、市場を席巻する製品とさまざまな点で肩を並べるスマートフォンが登場したことは確かである。

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