Googleが、ギガビット級の新たな光ファイバサービスの提供へ:有線通信技術(1/2 ページ)
Googleは、米カンザスシティで提供しているギガビット級の家庭向け光ファイバサービス「Google Fiber」に、小規模事業向けの新サービスを追加する予定であることを明らかにした。これにより、Googleは通信事業への本格的な参入に向けてさらに一歩前進することになる。
Googleは、米国ミズーリ州カンザスシティで提供しているギガビット級の家庭向け光ファイバサービス「Google Fiber」に、小規模事業向けの新サービスを追加することを明らかにした。同社は、「このサービスにより、従来の100倍の通信速度を提供できる。Webの世界に大きなメリットをもたらすことができるだろう」と主張している。
Googleでアクセスサービス担当バイスプレジデントを務め、かつてケーブルインターネット分野において起業した経験を持つMilo Medin氏は、IEEEのローカルグループが開催したミーティングにおいて、その新サービスについての発表を行った。ただし、概要を説明するだけで、詳細は明かしていない。同氏は、「これで終わりではなく、まだほんの始まりに過ぎない」と繰り返し主張した。
Googleが、ギガビット級のサービスを試験的に導入する地域を募集したところ、1100の都市から名乗りが上がったという。
2010年から同サービスの開発チームに所属しているMedin氏は、「この新サービスでは、従来の100倍の通信速度を提供する。これにより、Webの世界に大きなメリットをもたらす有益なサービスが実現されるようになると考えている」と説明した。
こうした取り組みは、極めて優れた戦略に基づいたものだ。Medin氏は、「既に市場に参入している無線通信事業者であっても、最終的には自社でどのくらいの規模の光ファイバ網を保有できるかによって、生き残れるか否かが決まることになるだろう。だが光ファイバの導入には多大なコストがかかるし、複雑さも増すことになる」と述べる。
米Comcastなどの競合企業は、100Mビット/秒(Mbps)にも満たない通信速度しか提供していない。それでも高い収益性を確保している。Googleの戦略とは対照的だが、Medin氏は「Googleは、自社のデータセンターで膨大な量の光ファイバ接続を使用している。また、海底ケーブル事業にも出資している。さらに、世界最大規模のコンテンツ配信ネットワークによって、YouTubeのサービス配信も手掛けている」とコメントしている。
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