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スマート家電とスマートメーターの無線接続を1チップで実現、GainSpanの新製品無線通信技術 Wi-Fi

GainSpanの「GS2000」は、Wi-FiとZigBee IPの機能を1チップに集積したワイヤレス通信用SoCである。Wi-Fiを搭載するスマート家電と、ZigBee IPを搭載するスマートメーターの間のワイヤレス通信をブリッジするICとして利用することも可能だ。

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GainSpanのワイヤレス通信用SoC「GS2000」

 GainSpanは2013年3月6日、Wi-FiとZigBee IP(Internet Protocol)、2つのワイヤレス通信機能を1チップに集積したSoC(System on Chip)「GS2000」を発表した。GS2000を用いれば、Wi-Fiの高速通信機能と、ZigBeeによるメッシュネットワーク機能といった、両技術の特長を生かしつつ、インターネットにつながる機器やシステムを開発することができる。パーソナルヘルスケア機器、通信機能を持つスマート家電、スマートメーターなどの用途に向ける。2013年3月からサンプル出荷を、2013年後半には量産出荷を開始する予定である。

ワイヤレス通信用SoC「GS2000」の外観
ワイヤレス通信用SoC「GS2000」の外観

 GS2000は、IEEE 802.11b/g/nとIEEE 802.15.4をサポートするワイヤレス通信用SoCである。ZigBee Allianceが策定し、米国の国立標準技術研究所(NIST)がスマートエネルギー分野の標準規格として採用している「ZigBee Smart Energy Profile(SEP)2.0」や、ECHONET CONSORTIUM(エコーネットコンソーシアム)が策定し、経済産業省がスマートハウスやHEMS(Home Energy Management System)の標準規格として推奨している「ECHONET Lite」などのネットワークスタックに対応している。

「GS2000」のブロック図
「GS2000」のブロック図(クリックで拡大) 出典:GainSpan

 GS2000は、IEEE 802.11b/g/nとIEEE 802.15.4のそれぞれに対応するMAC(Media Access Control)とPHY(物理層)の処理機能や、共有する周波数2.4GHzのRF部、ネットワークアプリケーションの処理とMACベースバンド処理にそれぞれ用いる2個の「ARM Cortex-M3」プロセッサコア、SRAMやフラッシュメモリなどのメモリコア、および各種入出力インタフェースなどを1チップに集積している。GainSpanは、「Wi-FiとZigBee IP、これら2種類のワイヤレス通信機能を1チップに集積した製品は業界初だ」と主張する。

GainSpanのGreg Winner氏
GainSpanのGreg Winner氏

 GainSpanのCEO兼社長を務めるGreg Winner氏は、「さまざまな用途で活用されているワイヤレス通信技術の中でも、Wi-FiとZigBee IPだけがIPアドレスによる接続を提供している。GS2000は、これら2つのワイヤレス通信をブリッジするICとして動作させることが可能だ。例えば、Wi-Fiによる通信機能を搭載した白物家電と、ZigBee IPによる通信機能を搭載したスマートメーターを接続するネットワーク機器などに最適だ」と述べた。

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