ソニーは再び輝けるか、復活支える名機と一流技術(前編):フォトギャラリー(2/5 ページ)
最近は赤字や経営難ばかりが取り沙汰されているソニー。オーディオや映像、ゲームなどの分野で数々の大ヒット製品を生み出してきた輝かしい歴史は、忘れ去られているようにすら感じる。だが同社の製品ポートフォリオを詳しく調べてみれば、市場をけん引してきた名機や一流技術の存在に、あらためて気づくはずだ。
ソニーの「プレイステーション3(PS3)」は、典型的な“予想外のヒット商品”だ。PS3は、「優れたゲーム機」という評価ではないものの、思いがけない評価を受け、成功を収めている。ゲーム機に、Blu-rayドライブやネット接続機能を搭載したソニーの先見の明は、称賛に値するものだ。
事実、PS3の懐疑論者の多くが驚いたことに、オンラインのストリーミングサービスを提供する米国のNetflixは、同社のコンテンツをテレビにストリーミングする際、PS3を使うケースが最も多いと発表している。
Sierra Mediaの創業者兼社長であるBrian Dipert氏は、PS3の、特に機器本体の性能について失望したことは一度もないという。だが、そんなDipert氏も、Netflixのコンテンツの最も一般的なストリーミング先が、Rokuのストリーミングデバイス(関連記事)でも、Microsoftの「Xbox360」でもなく、PS3であることに驚いていた。NetflixのCEOであるReed Hastings氏によれば、「2012年は、PS3による視聴時間が、PCによる視聴時間を上回ったこともある」という。
しかし、PS3本体となると、話は別だ。Dipert氏は、「PS3に搭載されている『Cell』プロセッサは大失敗であり、PS3が発売された初期の段階から、魅力的なゲームコンテンツに欠ける結果となってしまった」と述べている。同氏はまた、「根本的な問題は、PS3の価格が499米ドルあるいは599米ドルと、競合製品の『Wii』やXbox360に比べて、恐ろしく高かったことだ」と付け加えた。
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