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会議は、非リアルタイム系の“読み書き戦”に持ち込む「英語に愛されないエンジニア」のための新行動論(15)(5/6 ページ)

「たった一人の軍隊」となって海外出張先に乗り込んだあなた。あとは当日、相手企業との会議という名の「戦闘」に挑むだけ――。もしもこう考えているなら、それは大きな間違いです。英語に愛されない私たちは、会議当日を「戦闘完了時」と考えなくてはなりません。では、それまでにどんな準備をすればよいのか。私たちに最も適した戦法を“未来完了戦略”と名付け、今回の実践編(ミーティング準備[国内戦])で公開します。

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電話で催促、あるいは流会をほのめかす

 「(c)電話戦」とは、ミーティング前の電話による相手との交渉です。

 これは上記の内容と矛盾するではないか、と思われる方もいると思いますが、目的が違うのです。これは「電話で“議論”をしない戦闘」です。

 この電話は、主に、「メール読んでくれましたか」「いつ読んでもらえますか」「いつ返事をいただけますか」「その上司の方の稟議はいつごろ認可されそうですか」「うちの上司から、そちらの上司の方へ連絡を入れさせましょうか」と、催促するものになります。


写真はイメージです

 この「電話戦」は「電子メール戦」とは逆に、実体的内容に入ってはなりません。あくまで形式的な内容にとどめることがポイントです。なぜなら、電話で実体的内容を話す、すなわち電話で会話をするというのは、ミーティングよりやっかいであるからです。電話では、相手の顔が見えず、空気もまったく読めません。そもそも電話で事足りるのであれば、海外出張などする必要はないのです。

 さて、この「電話戦」の最後のフレーズは、これです。

 「もしお返事をいただけないのであれば、対応が難しいですね。次回のミーティングは見合わせますか」。つまり、流会をほのめかすわけです。軽い恐喝ですが、これで海外出張がつぶれればもうけものです。あなたは無失点で、この海外出張を中止に導けるからです。まあ、単に期限がズルズルと伸びていくだけかもしれませんが。


 では、まとめます。今回は、海外出張におけるミーティング準備として、「未来完了戦略」を提案しました。

 「未来完了戦略」とは、本来ミーティングで実施すべき事項を、ミーティング直前までに「完了」してしまう、「英語に愛されないエンジニア」に特化した戦略です。

 今回は、この戦略の3つのフェーズの一つ、「国内戦」についてお話しました。次回の後半「ミーティング準備【ホテル戦】」においては、「ホテル戦」と「フィードバック戦」について説明します。

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