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Spansion CEO、富士通のマイコン/アナログ半導体事業買収について会見ビジネスニュース 事業買収

Spansionの社長兼CEOのJohn Kispert氏は、富士通のマイコン/アナログ半導体事業買収について会見し、フラッシュメモリ、マイコン、アナログ半導体を融合させ、車載、産業機器、民生機器分野でのビジネスを拡大させる方針を示した。

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 Spansionは2013年5月1日(日本時間)、富士通のマイコン/アナログ半導体事業買収に関して会見を行った。Spansionの社長兼CEOのJohn Kispert氏は「今回の買収により当社は、組み込み用途向けSoCソリューション分野のリーダーとなる」と語った。(関連記事:富士通ブランドのマイコンは消滅へ、だが「富士通半導体」は継続

 Kispert氏は今回の買収について、「買収により製品ポートフォリオと売り上げを拡大させるとともに、参入可能な市場を広げることができる。具体的には、車載、産業機器、民生機器の3つの市場でビジネスが広がる。2017年に当社製品が販売可能な市場は300億米ドル規模になるだろう」とした。買収に伴い年間4億5000万〜5億5000万米ドルの増収効果を想定し、Spansionの売り上げ総利益率は「37〜40%の範囲を見込んでいる」とした。なお、Spansionの2012年度業績は、売上高9億1593万米ドル、営業利益6284万ドルだった。

買収の概要(左)と、買収後にSpansionが狙う市場とその規模 (クリックで拡大) 出典:Spansion

 今回、マイコン/アナログ半導体の製造部門は、買収の対象外としたことについては「当社のファブライト戦略を継続した。富士通とは複数年に及ぶ供給契約を結ぶことができた。これにより、設備投資を最小限に抑えられマイコン/アナログ半導体製品の差異化にもつながるだろう」と話した。

 Spansionとしてマイコン事業の展開については、「8ビット、16ビット、32ビットマイコンを展開する。特に成長を遂げている32ビットARMコア搭載マイコンで業績を伸ばす」とした。アナログ半導体事業についても「車載、産業機器、民生機器への展開を強める」と話し、これまでの富士通のビジネス戦略と大きく変わらない方針を示した。

 SpansionはNOR型フラッシュメモリが主力であり、買収事業との相乗効果について懐疑的な見方もあるが「フラッシュメモリは、マイコンの重要なコンポーネントだ。当社には、ロジックと単一チップに混載することに適した独自フラッシュメモリ技術『embedded Charge Trap』(eCT)がある。eCTは、既に音声認識コプロセッサ『アコースティック・コプロセッサ』で実績があり、マイコンの差異化に役立つ」とした。

 その上で「組み込み用途に向けて、フラッシュメモリー、マイコン、アナログを全て混載したSoCソリューションを提供できるようになった。当社は、組み込み用途向けSoCソリューション分野のリーダーとなる」と抱負を語った。

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