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【ESEC2013】観光情報の取得はお任せ、電子ペーパー端末とスマホをNFCで連携:無線通信技術 NFC
アヴァシスは、電子ペーパー端末から、NFCを介してスマートフォンに情報を転送するデモンストレーションを展示した。ホテルや観光案内所で、パンフレット代わりに使えるのではないかと提案している。
組み込みソフトウェアの開発を手掛けるアヴァシスは、「第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC2013)」(2013年5月8〜10日、東京ビッグサイト)で、NFCを通じて電子ペーパーを搭載した端末からスマートフォンに情報を転送するデモンストレーションを披露した。
電子ペーパー端末は、丸文の電子ペーパー開発ボード「aquamarine(アクアマリン)」の6インチ版を用いて試作したもの。スマートフォンに専用のアプリをダウンロードしておくと、電子ペーパー端末側のNFCにスマートフォンをかざすだけで、電子ペーパー端末の情報をNFCを介してスマートフォンに転送できる。
デモでは、いちご狩りの情報を転送していた。アクセス情報も取得できるようになっているので、ナビを起動すれば楽に目的に着くことができる。アヴァシスによれば、このデモについての来場者の反応は上々だという(クリックで拡大)。
アヴァシスの担当者は、「タブレット端末に比べると、電子ペーパーを搭載した端末の成長は勢いがない。ただ、消費電力が低いといったメリットはあるので、電子ペーパーにより適した活用法が見つかれば、普及が進むと思われる。今回は、そのアイデアの1つとして、スマートフォンとNFCで連携させるデモを準備した」と述べる。
例えば、ホテルや観光案内所にこのような電子ペーパー端末を設置して、観光客はスマートフォンでタッチするだけで、観光関連の情報をダウンロードできる、といった使い方が考えられる。そうすれば、観光客はパンフレットを何冊も持ち歩かなくて済むようになるかもしれない。
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