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フルカラーのKindleが登場? Amazonがディスプレイ会社を買収ビジネスニュース 事業買収

Amazonは、エレクトロウェッティング(液滴駆動)ディスプレイの開発を手掛けるオランダのLiquavistaを買収した。Liquavistaは、Samsung Electronicsの子会社だった。Amazonは、「Kindle Fire」をはじめとするフルカラー版電子書籍リーダー端末や、その他の民生機器の開発に本腰を入れるとみられている。

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 Amazonが、Samsung Electronicsの子会社であるディスプレイ関連企業Liquavistaを買収したと、複数の情報筋が報じた。買収金額は明かされていない。Amazonは、Liquavistaの技術を利用することにより、自社の電子書籍リーダー端末「Kindle Fire」をはじめとするタブレット端末に向けた、フルカラーディスプレイを開発したい考えだ。

 Liquavistaは、2006年にオランダのフィリップス研究所(Philips Research Labs)からスピンオフして設立された企業である。電子書籍リーダー端末や携帯電話機、メディアプレーヤなどのさまざまな携帯端末向けに、エネルギー効率に優れたエレクトロウェッティング(液滴駆動)ディスプレイを提供するメーカーだ。Liquavistaは2011年初めに、Samsungによって買収された。当時の買収金額は明らかにされていない。Samsungは当初、「エレクトロウェッティングディスプレイは、液晶ディスプレイよりも高画質でありながら、消費電力が既存のディスプレイのわずか1/10である」と高く評価していた。

 Bloombergが報じたところによると、Samsungは2013年初めに、1億米ドル未満という金額でLiquavistaの売却先を探していたという。Amazonは今後、Kindle Fireの他に、スマートフォンをはじめとする他の民生機器も発表する予定だといわれている。

 電子書籍リーダー端末に関する情報サイト「The Digital Reader」は、Amazonの匿名情報筋によるコメントとして、「Amazonは、常に長期的な視点に立ち、当社製品への採用が可能な新しい技術を探し求めている。Liquavistaは、当社と同様に革新技術に対する情熱を持ち、大きな可能性を秘めたエキサイティングな新技術の開発に取り組んできた企業だ。買収後まだ間もない状況だが、今後の可能性についてとても興奮している。Liquavistaとの協業により、素晴らしいディスプレイの開発を実現したい」と掲載している。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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