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HPC分野に注力するIntel、次世代Xeon Phiは14nmプロセスを適用プロセッサ/マイコン

HPC(High Performance Computing)分野に、Intelが積極的な姿勢をみせている。これまでは政府主導のプロジェクトや防衛関連で使われてきたHPCだが、今後は用途の拡大が見込まれる。同社は、HPC向けのコプロセッサとして「Xeon Phi」の新シリーズを発表した他、14nmプロセスを適用したXeon Phiの投入も明らかにしている。

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 Intelが、HPC(High Performance Computing)分野に、より積極的な姿勢をみせている。

 同社は2013年6月に、コプロセッサ「Xeon Phi」に3種類の新型ファミリを追加した。Xeon Phiは、世界最高性能を達成した中国のスーパーコンピュータ「天河(てんが)2号」をはじめ、さまざまなスーパーコンピュータに搭載されている。

 さらに、2014年には、14nmプロセスを採用したXeon Phiを投入する予定だという。Intelは、あらゆるユーザーが、HPCを利用してビッグデータを解析できるようにしたいと考えている。

 IntelのIntel Architecture Group担当バイスプレジデントであり、Technical Computing Group担当ゼネラルマネージャも兼任するRaj Hazra氏は、「HPC市場における新しい分野として、ビッグデータが登場した。HPCを利用すれば、この膨大なリアルタイムデータであるビッグデータを“知識”に変えることができる」と述べている。

広がるHPC市場

 米国の市場調査会社であるIDC(International Data Corporation)によると、世界のHPC向けサーバ市場の売上高は、2013年から2017年までに、現在の110億米ドルから、150億米ドル規模にまで増大する見込みだという。今やHPCは、各国の国立研究所において軍事問題や環境問題を解決するためだけでなく、あらゆる分野の研究においても利用されるようになってきた。

 こうした例としては、欧州連合(EU)が人間の脳の動きをコンピュータでシミュレートする計画「Human Brain Project」に13億米ドルを投入している他、米国のオバマ政権が1億米ドルを投じた脳科学関連のプロジェクト「Grand Challenge」などが挙げられる。

 しかしHPCの活用は、このような政府の支援による大規模なプロジェクトだけにとどまらない。Intelの狙いは、政府や防衛だけでなく、産業や企業向けの用途に拡大していくことだ。まずは今回発表したXeon Phiの新型モデルの投入を皮切りに、x86プロセッサのユーザーに向けて、HPCへの明確な道のりを示していきたいとしている。

 Xeon Phiの新型モデルは、ハイエンドモデルの「7100」シリーズと、シングルボードコンピュータ版である「5100」シリーズ、廉価版の「3100」シリーズの3種類である。

 7100は、最大メモリ容量が16Gバイトで、データ伝送速度が320Gビット/秒。5100は、同8Gバイト、300Gビット/秒。3100は、同6Gバイト、240Gビット/秒である。


Intelによれば、将来的には、「Xeon Phi」のダイ上に100Gビット/秒クラスの接続性を実現するという。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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