IoT時代に備える、簡単な無線接続をかなえる11の機器(後編):無線通信技術(6/6 ページ)
前編に続き、簡単な無線接続を提供するツールを紹介する。「Cortex-M3」を搭載したボードや、SDカード状のWi-Fiモジュールなどが登場する。
【11】Bug Labs
Bug Labsの「Block」は、インターネット接続を提供するハードウェアだ。LinuxベースのCPUを搭載していて、Angstrom Linux OSとOpenJDK JVMを動作させる。さらに、720pのHD(高品位)映像をサポートし、24ビットのパラレルビデオスロットも備える。Wi-Fi/Bluetoothプロトコルによって接続性を確保するが、3G接続を利用できる場合には、モバイルバグによる常時接続も可能だ。
またBug Labsは、使い勝手の良さを向上すべく、幅広い種類のモジュールをサポートしている。例えば、開発ツールとして不可欠なBUGstingerなどもその1つだ。ケーブル1本でブロックに接続できる他、USB接続やイーサネット接続用としてポートも備えている。この他にも、GPSやRFIDスキャナ、大気ガスセンサー、ビデオトランスコーダ、動作検知が可能な加速度センサー、フルカラー液晶タッチパネルなど、さまざまなモジュールに対応する。
Bug Labsのブロックは、接続性の他に、Swarmサービスも提供する。クラウドベースの開発プラットフォームであるSwarmは、「ダッシュボード機能」などのサービスを簡単にプロジェクトに追加することができる。ユーザーは、オンラインのビジュアル環境において、デバイスを相互作用させたり監視することが可能だ。また、イベント通知やリアルタイムデータ/チャート、分析、レポート作成、履歴ログなどのサービスも提供できる。
市場参入のチャンスが広がる
現在は、さまざまな種類のデバイスやサービスを利用して、機器をクラウドに接続したり機器同士を相互に接続したりすることが可能だ。その用途は、産業向けや大規模なアプリケーション向けだけでなく、DIY愛好家など向けのオプションに至るまで幅広い。
こうした市場は、つい最近出現し始めたばかりだが、競争激化の一途をたどっている。ほとんどのデバイスが、その用途に応じた手頃な価格を実現している。
【翻訳:滝本麻貴、田中留美、編集:EE Times Japan】
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