パナソニック、北陸地区半導体3工場をタワージャズとの合弁会社へ移管:ビジネスニュース 企業動向
パナソニックは2013年12月20日、魚津工場(富山県魚津市)など半導体前工程製造を手掛ける3工場を2014年4月1日付で、タワーセミコンダクター社(ブランド名:タワージャズ)と合弁で設立する新会社へ移管すると発表した。
パナソニックは2013年12月20日、魚津工場(富山県魚津市)など半導体前工程製造を手掛ける3工場を2014年4月1日付で、タワーセミコンダクター社(ブランド名:タワージャズ)と合弁で設立する新会社へ移管すると発表した。新会社の出資比率は、パナソニック49%に対しタワーセミコンが51%とする。
新会社へ移管する3工場は、いずれも北陸地区に立地する魚津工場、砺波工場(富山県砺波市)、新井工場(新潟県妙高市)の3つ。3工場は、8インチウエハー、12インチウエハーの製造ラインを有し、その生産能力は8インチウエハー換算で年間80万枚。これまでイメージセンサーやシステムLSI、トランジスタ、ダイオード、化合物半導体の製造を行ってきた。
2014年4月に設立する合弁会社「パナソニック・タワージャズ セミコンダクター」(仮称)は、資本金7億5000万円でスタートし、取締役はタワーセミコンから6人、パナソニックから5人が務める方針。パナソニックからの半導体受託生産事業の他、タワーセミコンの顧客、ビジネスを活用したパナソニック以外からの受託生産事業を増やすことで、工場稼働率を高めていく。
岡山工場は閉鎖
パナソニックは、半導体事業改革として、3工場の新会社への移管とともに、化合物半導体を製造する岡山工場(岡山県備前市)での生産を2014年3月末で終了することを決定。岡山工場のレーザー拡散工程は、魚津工場へと移管する。なお、岡山工場の社員は、魚津工場を中心にパナソニックグループ内での異動、再配置を進めるとする。
またこれらの半導体事業改革に伴い、パナソニックでは「事業の規模に合わせた人員の適正化を図るため、パナソニックグループ内での異動、再配置を実施する予定。今後、社員の意思を尊重しながら労使協議を進めていく」としている。
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