京セラは2014年2月24日、2014年4月1日付で、水晶部品営業部門を会社分割し、水晶部品の開発製造子会社である京セラクリスタルデバイス(以下、KCD)に承継させると発表した。
京セラの水晶部品事業は、これまで京セラ本体が販売を行い、製品の開発製造は2012年4月に京セラキンセキから社名変更したKCDで展開してきた。今回、京セラ本体側の販売機能を、KCDに集約し、製販一体の体制に改めることで、水晶部品事業の強化を狙う。京セラ水晶部品営業部門の2013年3月期売上高は288億円で、京セラ全社売上高の4.8%程度となっている。
「水晶部品事業のさらなる拡大を図る」
京セラでは、「水晶部品はスマートフォンをはじめとしたデジタルコンシューマ機器の主要部品の1つであり、今後も通信や車載用途などの需要の拡大が見込まれる。KCDに営業部門を承継させ、開発、製造部門との連携を強化することで、市場のニーズを的確、タイムリーに捉えるとともに、よりきめ細やかな対応により、水晶部品事業のさらなる拡大を図る」とコメントしている。
KCDは2014年4月1日付で、KCDの100%子会社である京セラクリスタルデバイス北海道も吸収合併し、事業の効率化を図る方針。
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