SDN対応機器の設計期間短縮へ、フリースケールがQorIQ用ソフトウェアを提供:ソフトウェア
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、SDN(Software Defined Networking)に対応するソフトウェア「VortiQa(ボーティカ)」を発表した。このソフトウェアは「OpenFlow1.3x」に準拠しており、同社製マルチコア通信プロセッサ「QorIQ(コア・アイキュー)」上で動作するよう最適化されている。これらの製品を活用すれば、SDN/OpenFlow準拠の宅内通信機器(CPE)や、エンタープライズネットワーク機器の設計期間を短縮することが可能となる。
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは2014年3月5日、SDN(Software Defined Networking)に対応するソフトウェア「VortiQa(ボーティカ)」を発表した。このソフトウェアは同社製マルチコア通信プロセッサ「QorIQ(コア・アイキュー)」上で動作するよう最適化されている。これらの製品を活用すれば、SDN/OpenFlow準拠の宅内通信機器(CPE)や、エンタープライズネットワーク機器の設計期間を短縮することが可能となる。
SDNは、ネットワークを構成する通信機器をソフトウェアで一元管理し、ネットワークの構造や設定などを柔軟かつ動的に変更することができる技術である。接続される端末数やトラフィック量の急増が予想されるIoT(Internet of Things)時代の中核技術の1つといわれている。
VortiQaは、商用グレードの「OpenFlow1.3x」に準拠しており、レイヤ4以上のプロトコルに対応できるよう拡張されている。専用のデータプレーンソフトウェア「VortiQaオープン・ネットワークスイッチ」と、コンパクトな組み込み設計を実現できるよう、C言語で記述された組み込みSDNコントローラ「VortiQaオープン・ネットワークディレクタ」の、2つのソフトウェアがあらかじめ統合されている。
特に、VortiQaはQorIQ向けに開発されており、ソフトウェアの最適化と動作検証が既に完了していることも、ユーザーにとってはメリットだ。VortiQaとQorIQを組み合わせて用いることで、SDN/OpenFlow準拠の宅内通信機器(CPE)や、エンタープライズネットワーク機器の設計期間を短縮できるという。また、データセンターやさまざまなクラウドサービスにおけるネットワーク構築にも有効とみている。
同社では今後、パワーアーキテクチャとARMアーキテクチャの両プロセッサコアを組み込んだQorIQの次世代プロセッサ「Layerscape」でもVortiQaをサポートしていく予定である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「プリウスGT」で全戦全勝目指す! フリースケールがスーパーGTに2年連続参戦
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、カーレース「SUPER GT(スーパーGT)」の「GT300クラス」に2年連続で参戦する。レースカーを使って半導体の研究開発を進めている同社だが、2014年シーズンはレースの勝利も目指す。 - フリースケール・ジャパン、2014年も「SUPER GT」で研究開発実施へ
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、2013年のカーレース「SUPER GT(スーパーGT)」のGTレースカーを活用した次世代車載半導体開発の成果と、2014年のスーパーGTで実施する予定の新たな技術開発テーマを発表した。 - ルネサス包囲網! フリースケールとロームが車載分野で協業
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンとロームは、自動車向け半導体ビジネスでの協業を発表した。得意分野の異なる互いの車載用半導体を組み合わせたボードなどを開発し、国内外の自動車市場で提案を行っていく方針。将来的には、販売面などでの協業も視野に入れ、両社ともに車載向けビジネスの拡大を狙う。