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空間に溶け込む照明、東芝が透過型片面発光有機ELパネルLED Next Stage 2014

東芝は、透過型片面発光有機ELパネルと、そのパネルを用いた有機EL透明照明のプロトタイプを展示した。有機EL材料を細いライン状に形成することで、点灯時のみ片面が発光して明るくなる。点灯中でも裏面方向から見た場合には、パネルの後ろ側を見ることができるなど、空間に溶け込む照明を演出することが可能となる。

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 東芝は、「LED Next Stage 2014」(2014年3月4〜7日、東京ビッグサイト)で、透過型片面発光有機ELパネルと、そのパネルを用いた有機EL透明照明のプロトタイプを展示した。有機EL材料を細いライン状に形成することで、点灯時のみ片面が発光して明るくなる。点灯中でも裏面方向から見た場合には、パネルの後ろ側を見ることができる。空間に溶け込む照明を演出することが可能な技術であり、同社では2014年中にも商品化したい考えである。

 照明に用いられる有機ELパネルは、一般的に有機EL材料を基板上に面状で形成する。これに対して東芝は、細いライン状に有機EL材料を形成した。これにより、点灯時は必要な方向を照らすことができる。点灯している場合でもパネル裏面(非発光面)からは外光が透過されるため、パネルの向こう側にあるものを見ることができる。このような特性を利用して、ショーウィンドウのガラス内側に発光面を設けた有機ELパネルを作りこめば、外側の通路からでもライティングされた展示品を、ガラス越しに見ることができるようになる。


試作した透過型片面発光有機ELパネル
透過型片面発光有機ELパネルを駆動した際の発光面(左)と非発光面(右)で、見え方が変わる

 今回展示したパネルの試作品は、外形寸法が180×90mmで、有機ELパネルを保護するためにアクリル板で両面から挟み込んだ。「製造装置などの制約から、当面は300×400mmあるいは500×500mm程度のマザーガラス基板を用いて量産することになるだろう。有機ELパネルのサイズとしては100×100mmとなり、このパネルを複数枚貼り合わせて照明器具に利用することになる」(説明員)と話す。

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